リモートワークで「増えた支出」「減った支出」ランキング!経験者500人アンケート調査

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社会情勢の変化により、リモートワークを経験した人も多いのではないでしょうか。

リモートワークになったことで、生活にはさまざまな変化があったかと思いますが、その中でも気になるのはやっぱり「お金のこと」。

そこで今回は、リモートワーク経験のある男女500人にアンケートを行い、「リモートワークで増えた支出、減った支出」について調査しました。

アンケート結果に対して、FP事務所マネセラ代表の張替 愛(はりかえ あい)氏から監修コメントいただいております。

張替 愛(はりかえ あい)氏
FP事務所マネセラ 代表
張替 愛(はりかえ あい)氏

ファイナンシャル・プランナー(AFP)

「ひとつひとつの家庭にとっての最善策」を探すことを大切に、保険や金融商品を一切販売せずに個別相談を行う。専門分野は海外赴任・資産運用・教育費・住宅購入・老後資金・保険・ママのキャリアなど。

東京都目黒区在住。2児(保育園児と小学生)のママでもある。
多くの人に賢いお金の使い方や考え方を知ってもらうため、コラム執筆や監修、取材協力、オンラインマネー講座にも力を入れて活動。

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【調査概要】

  • 調査対象:リモートワークの経験がある全国の男女
  • 調査日:2021年2月13日~15日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査人数:500人(女性291人/男性209人)

属性

リモートワークによって支出に変化があった人は約9割

リモートワークによって支出に変化があったか聞いたところ、88.0%もの人が「変化があった」と回答しました。

リモートワークによる支出の変化

リモートワークで生活スタイルが大きく変わり、支出にも変化があったとわかります。

そこで次に、リモートワークによって「増えた支出・減った支出」は何かを調査しました。

リモートワークで増えた支出1位は水道・光熱費

リモートワークで増えた支出

断トツの1位は「やはり」というべきか、ライフラインである水道・電気・ガスの「水道・光熱費」です。

ずっと家にいて冷暖房やトイレを使うので、「水道・光熱費」が高くなるのは当然ですね。

2位以下は、おやつや飲み物も含む「食費」、リモートワークのために購入したパソコン周辺機器や家具などの「設備・備品費」と続きます。

また、「増えた支出はない」と答えた人は29人でした。

1位 水道・光熱費

  • パソコンの充電やエアコンの使用代がかさんだ(20代女性)
  • 部屋が寒くてエアコンをほぼ毎日付けているため、電気代が増えました(30代女性)
  • お手洗いに行く頻度で、1番水道代が増えました(40代女性)

冷暖房や電子機器の使用にかかる電気代や、主に暖房にかかるガス代、そしてお手洗いなどでかかる水道代。

これらをまとめた「水道・光熱費」が断トツで1位になりました。

夏や冬は冷暖房をつけないわけにはいきません。

一日中家にいるわけですから、冷暖房も一日つけっぱなしになり、どうしても費用がかさみますね。

2位 食費

  • 仕事中に飲む、少し高めの紅茶代(20代女性)
  • 自炊のための食材は買う量が増えたので、多少増えた(30代女性)
  • 社食がないので食費がかかるようになった(50代男性)

食事や飲み物代などの「食費」が増えた人も、167人と多くなりました。

とくに、勤務先に「リーズナブルな社員食堂」や「飲み放題のコーヒー」があった人たちは、自腹負担がかなり増えてしまいますね。

「お菓子代が増えた」という回答も多く寄せられました。

3位 設備・備品費

  • IT機器を揃えなくてはいけなかった(20代女性)
  • 椅子と机を買いました(40代男性)
  • パーテーションやカーテンなどの購入費、PCアクセサリーなどの準備費(50代女性)

リモートワーク用の機器や家具を購入するための「設備・備品費」が、66人で3位でした。

リモートワーク用に「パソコンを貸与する」という企業は多いですが、ヘッドセットやWEBカメラなど、支給・貸与されない必要機器がある人は、自分で買いそろえることになりますね。

椅子やデスクなどの家具、クッションなどのインテリア小物を新たに購入した人も多くいました。

4位 通信費

  • Wi-Fiを新たに契約した(20代男性)
  • 携帯料金。携帯で電話することが増えたので(30代男性)

リモートワークにあたり、自宅のネット環境に不安を感じた人も多いのではないでしょうか。

オフィスとは違う自宅の通信速度に不満・不安を感じ、「新たにWi-Fiを契約した」という回答も多く寄せられました。

また、スマホ・携帯電話での通話などにより、通信費がかさんだという人もいました。

5位 日用品・消耗品費

  • トイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの消耗品代(30代女性)
  • 会社からの資料などを家でプリントアウトするので、紙代とインク代(40代女性)

長時間自宅にいるため、トイレットペーパーなど消耗品の使用は増えてしまいますよね。

また、紙資料で仕事をする人は、インク代や紙代も必要になります。

資料の印刷にかかるインク代や紙代は、必要経費として会社に請求できそうですが、「コピー代など少額の経費は、会社に申請するのが面倒」という声もありました。

張替愛氏
張替愛氏
■FP事務所マネセラ代表 張替愛氏の考察
自宅で過ごす時間が長くなれば、水道・電気・ガスの使用量が増えるのは自然なことですよね。ですが今後もリモートワーク続くなら、水道・光熱費の節約対策を始めたほうが良いでしょう。

「電気・ガスは割安な会社に乗り換える」「契約内容を見直して、生活スタイルに合ったものに変える」「トイレやシャワーヘッドに節水グッズを設置する」など、今まで通り生活していても自然と水道・光熱費が抑えられる方法を取り入れていきましょう。

そのほか、「使っていない部屋の電気・家電の電源はこまめに消す」「食器はため洗いにして水道を使う時間を短縮する」など、普段の生活でも無理のない程度に取り組めると良いですね。

リモートワークで減った支出1位は外食費

リモートワークで減った支出

2位以下を大きく引き離して1位になったのは、ランチ代や飲み会代などの「外食費」でした。

出社しないので、会社の近くでランチをしたり、同僚と飲んでから帰ったりすることもなくなりますよね。

2位以下は「交通費」、「衣服・服飾費」と続きます。

ちなみに、6位以下には化粧品代などの「美容関係費用」などが入りました。

なお、「減った支出はない」と答えた人は18人でした。

1位 外食費

  • 歓送迎会や飲み会などがなくなったため、外食費が減った(20代男性)
  • 昼食代。昼食は外食だったのですが、在宅勤務になって完全に自炊をするようになったので(30代女性)
  • 主に減ったのは外食費です(40代女性)

リモートワークで「昼食が外食から自炊に変わった」「飲み会がなくなった」という人は、外食費の支出減を実感しているようです。

とくに飲み会は、1回で数千円以上は飛んで行ってしまいますので、支出減の効果が大きそうですね。

2位 交通費

  • 毎月営業用の交通費(客先訪問用)が固定で支給されていますが、オンライン商談などで訪問する回数が減ったので、その分交通費が浮きました(20代女性)
  • 会社を行き来する事がなくなったので、交通費(30代女性)
  • 通勤する際のクルマのガソリン代を減らすことができました(50代男性)

「通勤用・営業用の交通費が減った」という人が184人いました。

公共交通機関を利用していた人はもちろん、車通勤だった人もガソリン代の支出が減っています。

車通勤だった人からは「通勤で使わなくなったので車を処分し、維持費がなくなった」という声も寄せられました。

3位 衣服・服飾費

  • 制服を着用する必要がなかったため、ストッキングの購入は普段より少なかった(30代女性)
  • 私服勤務のため、服、アクセサリー、バッグなど季節ごとに新しいものを購入していた被服費(40代女性)
  • ネクタイを購入しなくなった(60代以上男性)

服の購入費用やクリーニング費用などの「衣服・服飾費」が86人で3位でした。

86人中66人は女性で、「見せる場所がない」「ショッピングに行くことが減った」といった回答が寄せられました。

4位 交際費

  • 行事参加などの交際費(40代女性)
  • お客様と直接会う機会が減ったので、半分は自腹で出していた交際費が減りました(40代男性)

外食費とも似ている「交際費」が4位になりました。

仕事上での同僚や顧客との会食が減ったほか、プライベートで友人や恋人と会う機会も少なくなり、交際費が減った人も多いようです。

5位 食費

  • 休憩時間の飲み物代がいくらか減った(30代男性)
  • 外に出なくなったので、無駄にお菓子など買わなくなりました(40代男性)

こちらも外食費と似ているのですが、「食費が減った」と回答した人が53人。

コーヒーなどの飲み物代や、お菓子代が減ったという人が多くなりました。

カフェのコーヒーは一杯あたり数百円ほどしますが、インスタントコーヒーやスティックコーヒーなら一杯10~20円程度なので、その差は歴然ですよね。

張替愛氏
張替愛氏
■FP事務所マネセラ代表 張替愛氏の考察
リモートワークや外出自粛により、外食費が減った人が多かったようですね。これをきっかけに、昼食や夕食を自宅で食べることは支出削減にとても効果的だと実感した人も少なくないのではないでしょうか。

今後もし出社する機会が増えても、「お弁当や飲み物を持参する」「飲み会にかける予算を決めて、行く回数を適宜抑える」などすると、外食費が減った状態を維持できそうですね。

一方で、外食費は減っていたとしても、「デリバリーやお惣菜を利用している」「外食しない代わりに調理家電を購入した」など、別の支出が増えた人もいるはずです。

一部の支出が減ったからといって油断せず、家計全体の支出が増えすぎないようにコントロールする意識が持てると良いですね。

リモートワークによって貯蓄額が増えた人は32.8%

リモートワークによる貯蓄額の変化

リモートワークによる貯蓄額の変化について聞いたところ、リモートワークで「貯蓄が増えた」人は32.8%、「減った」人は21.2%でした。

半数以上の人が「貯蓄額に変化があった」という結果になりました。

貯蓄額が増えた人の回答

  • リモートワークを始めてから将来への不安も増え、貯金にすごく興味が湧き、貯金額が増えました(20代女性)
  • 外食が減って自炊が増えたから。会社に行く頻度が減り、服の購入やクリーニングが減ったから(30代男性)
  • 通勤のストレスで、買い食い、買い物をしてしまうタイプだったため、それらが少なくなったことにより無駄遣いが減りました(40代女性)

リモートワークにより「支出が減った」ことで貯蓄できたという回答が多かったほか、リモートワークをきっかけに「将来に不安を感じはじめ、節約・貯蓄に取り組むようになった」という回答も複数寄せられました。

リモートワークによって「支出スタイルが変化した人」だけではなく、「貯蓄への意識が変化した人」もいることがわかります。

貯蓄額が減った人の回答

  • リモートワークになり減給になったから(10代女性)
  • 元々職場にお弁当を持参していたのですが、自宅だとお腹が空くとさらに追加で買ったり食べたりしているため、貯蓄できる金額が減りました(30代女性)
  • 仕事用のパソコンや携帯の充電、エアコンや照明の電気代がかさみ、その分の貯蓄に回すはずのお金が減った(40代女性)

リモートワークで「支出が増えて」貯蓄が減った人と、「収入が減って」貯蓄が減った人がいました。

リモートワークで収入が減った理由は、残業手当や通勤手当がなくなったから。

「リモートワーク中は基本的に残業が認められなかった」という企業もあるようです。

なお、「貯蓄額が変わらなかった」という人は44.6%でした。

「外食費は減ったものの、電気料金が増えた」など、減った支出と増えた支出がトントンだった人も多いようです。

張替愛氏
張替愛氏
■FP事務所マネセラ代表 張替愛氏の考察
リモートワークをきっかけに、貯蓄が減った人より増えた人が多いという結果でしたね。貯蓄が増えた人は、リモーワークで減った外食費や被服費などの支出をしっかり貯蓄に回せたのでしょう。

ただ、「外出自粛でお金を使う機会が一時的に減った」「新型コロナウイルスの特別定額給付金がまるまる貯蓄できた」など、貯蓄できた要因が別にある人は注意が必要でしょう。

たとえリモートワークがなくなっても貯蓄が継続しやすいように、給与から毎月一定金額を積立定期預金などに移す「先取り貯蓄」の仕組みを作っておくと良いと思います!

まとめ

多くの人が「リモートワークによって支出に変化があった」と答えました。

支出の変化の内容について聞くと、増えた支出の1位は自宅のライフラインである「水道・光熱水費」、減った支出の1位はランチや飲み会などの「外食費」という結果に。

また、リモートワークにより、貯蓄額が増えた人は32.8%、減った人は21.2%で、リモートワークにより貯蓄額が変化した人は半数以上となりました。

収入や支出の変化によって貯蓄額が増減したほか、「リモートワークや社会情勢の変化をきっかけに、将来への不安を感じ、真剣に貯蓄に取り組みはじめた」結果、貯蓄額が増えたという人も。

リモートワークは、支出・消費の変化だけでなく、「将来や貯蓄への意識の変化」ももたらしたことがわかりました。

張替愛氏
張替愛氏
■FP事務所マネセラ代表 張替愛氏の総括
リモートワークという仕事スタイルの大きな変化に伴い、支出内容や貯蓄への意識が変わったことが読み取れましたね。

リモートワークで増えた支出は抑える工夫をしつつ、減った支出はこのまま継続するようにすることで、貯蓄できる状態を続けられると良いですね。

ただし収入や支出は、引っ越し・異動・結婚・子育てなど、リモートワークに限らず、仕事・家庭の変化に伴いたびたび変わるものです。

状況が変わっても将来必要な貯蓄を確保するため、「貯金がしやすい時期に多めに貯めておく」「家計の収支を定期的に確認する」「家計が厳しいときはすぐ改善策を調べて実行する」といったことを意識しておけると良いですね。

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