WEB会議と対面会議どっちがいい?男女527人にアンケート調査

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外出自粛をきっかけに、はじめてWEB会議を経験した方も多いことでしょう。

「移動が不要」「遠くの支社や顧客とも気軽にミーティングできる」といったメリットがある一方で、やりにくさや不便さを感じている人も多いかもしれませんね。

そこで今回は、WEB会議の経験者527人にアンケート調査を実施し、WEB会議と対面会議のどちらがいいかを聞いてみました。

【調査概要】

  • 調査対象:WEB会議をしたことがある全国の男女
  • 調査人数:527人(女性277人/男性250人)
  • 調査期間:2020年9月1日~15日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答

WEB会議の悩み 年齢&性別

「WEB会議より対面会議の方がいい」が52%

WEB会議VS対面会議

WEB会議の経験者527人に、WEB会議と対面会議のどちらがいいか聞いたところ、「対面会議の方がいい」と答えた人が52%とわずかに上回りました。

対面会議がいい理由1位は「意思疎通しやすいから」

対面会議が良い理由ランキング

対面会議がいいと回答した276人に理由を聞いたところ、「意思疎通しやすい(174人)」が最も多く、以下「WEB会議は不具合が生じる(67人)」「発言や議論をしやすい(47人)」「資料や現物の共有ができる(11人)」という結果に。

具体的にどんな点がいいのか、聞いてみました。

1位 意思疎通しやすい

  • 相手の表情や反応を伺いながら話を進められる(50代 男性 事務職)
  • 決定をしなければならない場面や意見が分かれてしまった場面での熱量や雰囲気がWEB会議では感じ取りにくい(30代 男性 品質管理)

対面会議は、表情や視線、声のトーン、しぐさから細かな反応を読み取れるため、相手の考えていることがわかりやすいという回答が多くありました。

また、相手の理解度や反応に合わせて話し方を変えたり、補足や提案ができるため、自分の思いを伝えやすい、交渉がうまくいきやすいとの声も聞かれました。

意思疎通のしやすさは、やはり対面の方が圧倒的にうわまわっているようです。

2位 WEB会議は不具合が生じる

  • Web会議だとネット環境の不具合から音声が切れる、動きが止まる、雑音が入るなどのトラブルが絶えない(30代 女性 接客業)
  • WEB会議はネットのつながりにくさが影響し、スムーズにいかないことがあってストレス(30代 女性 事務職)

対面会議の方がいい理由として、「WEB会議は不具合が生じるから」と回答した人も多くいました。

WEB会議はたびたび回線トラブルが起こるため、対面会議の方がストレスなく会議に参加できると感じているようです。

突然WEB会議が導入されたことから、自宅に十分なネット環境が整っていない人やWEB会議に不慣れな人が多いことも原因の一つと考えられますね。

3位 発言や議論をしやすい

  • 様々な意見の飛び交う会議には、対面会議が向いている。Web会議は同時会話に不向き。(30代 女性 福祉職)
  • WEB会議は発言内容が整理されたものになってしまい、無駄はないが発展もない(60代 女性 デザイナー)
  • 対面の方が発言のタイミングをはかりやすい(40代 女性 保険会社営業)

聞くだけの会議であればWEBでも問題ないが、いろいろな人の意見を聞いて活発な議論をしたい場合は、対面会議の方がよいという意見が多く出ました。

WEB会議は、意思疎通の難しさやネット回線の問題から、発言するタイミングがつかみにくく、発言しそびれたり遠慮してしまったりする傾向があるようです。

4位 資料や現物の共有ができる

  • 資料を持ち寄ったりその場でホワイトボードに記載するなど、伝えやすさや理解のしやすさが上がる(30代 男性 ソフトウエア系)
  • 対面なら紙の資料をもって会議に行けば話が進んだが、WEBだと事前の準備に時間がかかる(20代 女性 事務職)

対面会議の方が、資料やホワイトボードを使っての説明や、現物の共有がしやすいとの声もありました。

WEB会議の場合、データ化していない紙の資料を見ながらの打ち合わせや、意見やアイデアをどんどんホワイトボードに書き込んでいくブレインストーミングのような会議が難しいためです。

また、商品やサンプルのといった現物を見ながら行う会議や商談も、対面の方が圧倒的にやりやすいようです。

WEB会議がいい理由1位は「移動しなくていいから」

WEB会議が良い理由ランキング
反対に、WEB会議がいいと回答した251人の理由も聞いてみました。

ダントツの1位は「移動しなくていい(134人)」、次いで「緊張やストレスが少ない(34人)」「会議が長引かない(23人)」「画面共有ができて便利(13人)」と続きます。

具体的な理由を紹介します。

1位 移動しなくていい

  • 移動時間が不要なので、時間が有効に使える(50代 男性 技術コンサルタント)
  • ちょっとした打ち合わせのために出張しなくてもよい。(30代 女性 企画)
  • 地方や海外など遠方にいる方とも、距離を気にせず打ち合わせができる(40代 女性 事務職)

会社や会議室、客先への移動がなくなることで、ムダな時間がなくなったとの声が多数聞かれました。

また、遠方の支社や顧客など、どこにいる人とでも気軽に会議ができることをメリットにあげている人も多くいました。

これまで、長時間の移動や出張を伴う会議をしていた方も多く、WEB会議になったことの恩恵は大きいようです。

天候や交通機関のトラブルに影響されないことも、WEB会議ならではの利点と言えますね。

2位 緊張やストレスが少ない

  • 対面よりもWEBの方が精神的に気楽(30代 男性 事務職)
  • 対面会議だと緊張して思った通りに発言するのが難しかったが、WEB会議は音声のみの参加も可能なため、対面会議より落ち着いて発言できる(20代 女性 事務職)

WEB会議がいい理由2位にあがったのは、緊張やストレスが少ないからという回答。

画面越しの場合、対面会議に比べて注目されている感覚がないので、リラックスして発言できる、気楽に参加できるという声が多く聞かれました。

また、多少緊張していても画面越しには相手に伝わりにくいため、緊張が増大しにくい傾向もありますね。

カメラを切っての参加が可能の場合は、よりリラックスできる人が多いようです。

3位 会議が長引かない

  • 対面会議と比べて会議の時間が大幅に短縮した(20代 男性 営業)
  • 話の脱線や無駄話が減り、会議時間の短縮につながる(30代 女性 事務職)

WEB会議の方が、長引かずに短時間で終わるとの声も多くありました。

対面会議の場合、定例なのでなんとなく集まって時間を過ごすといったケースも多いのではないでしょうか。

しかしWEB会議の場合、明確な議題や目的がないと会議自体が成立しないため、議論すべきこともないのに会議を続けることができません。

対面会議にありがちな、会議自体は終わったけれども雑談タイムが続くといった状況も起こりにくいようですね。

4位 画面共有ができて便利

  • 画面の共有で資料を全員に見せたり、会議内容を録画することもできる(20代 女性 WEBエンジニア)
  • データで会議資料を共有するのでペーパーレスにもつながった(20代 女性 教授秘書)

資料の画面共有が簡単にできるため、「会議の内容がわかりやすい」「印刷の手間がかからない」という声も聞かれました。

対面会議派からは「WEB会議は紙の資料が見せられないから不便」という声もあがりましたが、デジダル化が進んでいて、WEBツールをうまく活用している会社であれば、画面共有ができるWEB会議は非常に便利なものです。

また、会議自体を録画できるため、聞き逃したことや再確認したいことを見直せる点もメリットに感じている人が多くいました。

◆郡司果林氏の考察
WEB会議は「移動しなくてよい」「会議が長引かない」ため、非常に効率が良いですね。半面効率がよすぎて、アジェンダ以外の雑談などがなくなり、心理的安全性や信頼関係の構築がしにくい、という課題も挙げられています。

そういう点が、対面会議の方が「意思疎通がしやすい」「発言がしやすい」と感じることにもつながるのかもしれません。

資料の共有については「対面がいい」「WEB会議がいい」両方で意見が上がっているのが興味深いですね。WEBでの画面共有が向いている資料と、対面会議が向いている資料との特性もありそうな結果となりました。

WEB会議をしている人の85%は困っていることがある

WEB会議で困っていることがある

WEB会議の経験者に、WEB会議をするうえで困っていることがあるか聞いたところ、「ある」と回答した人は527人中448人と、全体の85%にのぼりました。

「対面会議よりもWEB会議のほうがいい」と答えた人であっても、WEB会議に対して何らかの不満や問題を感じていることがわかります。

WEB会議で困っていること1位は「音声や映像の不具合」

WEB会議で困っていることは

WEB会議のどんな点に困っているのか聞いたところ、1位は「音声や映像の不具合(234人)」でした。

次いで「話すタイミングが難しい(76人)」「反応がわかりづらい/伝わりにくい(68人)」と続きます。

ランキング5位までの回答を見ていきましょう。

1位 音声や映像の不具合

  • 通信の不具合が起きると会議が中断される(30代 男性 バイヤー)
  • 相手や自分の回線やネット環境、作業環境によって音声がきちんと聞こえないことがある(30代 女性 営業)
  • ネットワークトラブルで音声や映像が途切れた時にストレスが大きい(30代 男性 会社員)

WEB会議で困っていることのダントツ1位は、「音声や映像の不具合」でした。

多くの方が、音声が途切れる・遅れる・聞こえなくなる、画面がフリーズする、通信が切れるといった経験をしています。

相手の不具合でイライラしたり、自分の不具合で迷惑をかけてしまった経験のある人も多いのではないでしょうか。

不具合の原因は、自宅の通信環境が悪い、家族や同居人も回線を使用しているなどさまざま。

今後もWEB会議を行う状況が続くことを考えると、Wi-Fiルーターの買い替えや有線LANケーブルの購入などで通信状況を改善することも検討したほうがいいかもしれませんね。

2位 話すタイミングが難しい

  • 複数人が同時に発言すると聞き取れなくなるため、発言のタイミングに気をつかう(20代 女性 事務)
  • カメラをオフにした会議だと相手の表情や話すタイミングがわからず、探り合いの沈黙が増える(30代 女性 システムエンジニア)
  • 通信のタイムラグによってタイミングがずれるので会話に入りにくい(20代 女性 経理事務)

話の間合いをはかりにくい、会話がかぶさると音声が聞こえなくなる、映像と音声にタイムラグがあるといった理由から、発言のタイミングが難しいとの声が多く挙がりました。

また、聞こえなかったときや理解できなかったときにも、「会議の流れを止めてしまいそうで質問や確認をしづらい」と感じている人もいました。

対面会議に比べて発言数が減る、活発な議論ができなくなった、といったケースも多いようです。

3位 反応がわかりづらい/伝えにくい

  • 表情の微妙な変化や会議の空気感が分かりにくい(40代 女性 ライター)
  • 相手の反応がないとどう思っているのか分からず、一方通行の感覚に陥る(30代 女性 販売促進)
  • 相手が黙っていると、考えているのか聞こえてないのか無視されているのか分からない(30代 男性 ソフトウエア系)

WEB会議では相手の反応がわかりにくく、自分の考えや本意も伝えにくいと感じている人が多くいました。

同じ場にいれば、表情やしぐさから相手の理解度を読み取ることができるため、相手に合わせた話し方や説明の補足をすることも可能です。

しかし画面越しでは相手に合わせた臨機応変な対応ができないため、単なる説明や情報伝達になってしまうこともあるようです。

また、発言者以外のカメラや音声をオフにする会議では、そもそも話を聞いているのかも分からず一方通行のような気分になるとの声もありました。

4位 背景や顔映りが気になる

  • 画面に顔が出ることにすごく抵抗がある(30代 女性 事務)
  • 適切な照明の設定が必要。遠目からきちんとキーライトを当てないと幽霊顔になる(60代 男性 自営業)
  • 家族や散らかった部屋が映り込まない場所を確保するのが大変(50代 女性 ソフトウエア技術者)

自分の顔や室内が映ることに抵抗を感じたり、カメラ写りが気になっている人は、男女問わず多いです。

また、散らかった部屋や家族が映り込むと困るため、WEB会議のたびに片付けたり、会議場所の確保に苦労している人も少なくありません。

アバターやバーチャル背景もビジネスの場で使いづらいこともあり、照明やカメラの角度、シンプルな背景づくりなどを工夫しているようです。

5位 WEB会議ツールを使いこなせない

  • ウェブ会議のシステムを理解していない人が多く、全員が会議に参加できるようになるまでに時間がかかる(40代 女性 流通業)
  • ファイルのアップロードがうまくできない参加者がいて、議論が進められない場合も多い(50代 男性 営業)
  • 不慣れな人が多く、ノイズやハウリング、発言者以外なのにミュートしないなど、欲しい情報が聞き取れないことがある(40代 男性 開発設計)

WEB会議ツールを使いこなせない人がいて会議が滞る、または自分が使いこなせずに迷惑をかけてしまう、との声も聞こえてきました。

リモートワーク中であることから、同僚に使い方を聞くこともできず、手探り状態で使用している人も多いようです。

場数を踏むことで慣れてはいきますが、ミーティングツールの操作マニュアルを用意する、顔出しの有無やミュート機能の使用基準を決めるなど、会社としての対策も必要かもしれません。

◆郡司果林氏の考察
機材トラブルはゼロにすることは難しいですが、回線等の改善の他にも、WEB会議が始まる前にPCを再起動しておく、余計なアプリケーションやブラウザは閉じておく、などによって「減らす」工夫している例もあります。

課題として挙げられることの多い、話すタイミングや反応の分かりにくさについてもやはり回答が多かったですね。これについてはホストのWEB会議ファシリテーション力でカバーできることもあります。会議の最初に大きめのリアクションの要請を行う、参加者への話題の振り方を工夫する、等の対応が考えられます。

WEB会議のために購入したものがある人は42%

WEB会議のために購入したものがある

「WEB会議のために購入したものがあるか」質問したところ、42%があると回答しました。

WEB会議のために購入したもの

購入したものランキング1位は「ヘッドホン・イヤホン・マイク・ヘッドセット(107人)」、次ぐ2位はWEBカメラ(42人)でした。

WEB会議に必要な機器をもっておらず新規購入した人のほか、より高性能な機器に買い替えた人もいました。

また、顔色がよく見えるライトや照明、ノートパソコンのカメラ位置を調整できるパソコンスタンド、背景を隠すためのパーテーションや布など、カメラ映りがよくなるグッズを購入している人も目立ちました。

  • マイク付きイヤホンを新たに購入。周りのノイズはシャットアウトして、自分の声だけを鮮明に拾ってくれるので助かる(30代 男性 品質管理)
  • スペックの高いPCに買い換えた(30代 女性 デザイナー)
  • USB接続のWEBカメラ、ヘッドフォン、マイク。それと背景を隠すための布(40代 男性 事務)
  • 顔色を良く見せるための照明器具(40代 男性 営業)
  • 家にあるWi-Fiの電波が弱かったため、新しいものに買い変えた(20代 女性 営業事務)
◆郡司果林氏の考察
ヘッドフォン等の購入がダントツの1位ですね。

デスクトップPCの場合、カメラや音声の機能が標準装備されていないものもあったりすることも要因かもしれません。マイクはPC内蔵のものより専用のものを購入した方が、相手にとって聴きやすいようです。ヘッドフォンは、タイプによっては外耳炎を起こしやすくなる可能性もあるため、形状と利用時間には気をつけたいところですね。

パソコン、スピーカー、カメラ、といった実務上「装置として」必要なものの他に、ライト、パーティション、布など視覚的なものをケアする傾向もあるようですね。

まとめ

準備期間も移行期間もないまま、急に始まったWEB会議。

便利な一方で慣れないことも多く、「対面会議の方がずっとラク…」と感じる人も多いかもしれません。

しかし、今回のアンケートで悩みの半数以上を占める「音声や映像の不具合」は、ネット環境やパソコン周辺機器を整えることで改善されるものが大半です。

コミュニケーションの難しさに関しても、「うなずきを大きくする」「指名して発言を誘導する」「発言がかぶらないように”手を挙げる”機能を使う」といった工夫をしている人もいました。

今後はさらに円滑なWEB会議ができるツールや機能も出てくることでしょう。

何より、私たち人間は順能力が高く、新しいものにもすぐに慣れていきます。

あっという間に普及したスマホのように、数年後には誰もが何の不便もなくWEB会議を行っているかもしれませんね。

◆郡司果林氏の総括
新しいツールを使いこなしたり、これまでにないやり方に適応したりするのは大変なものです。特に今回は、準備の余裕なくいきなりWEB会議に移行しなければならなかったという事情もあり、皆が手探り、試行錯誤の状態ともいえるでしょう。

またWEB会議が広まって、あらためて「対面」の良さに気づいた、という声も聞かれます。WEB会議、対面での会議、どちらも優れた面と苦手な面があります。双方の利点を上手に組み合わせて新しいコミュニケーションの形が生まれてくることと思います。

最初はうまくいかなくてもお互いさま。StepByStep、失敗もネタにしていくくらいの気持ちでお互い前向きに発展させていきたいですね。

■監修者プロフィール

郡司果林

社会保険労務士事務所 office rolehttp://officerole.jp
特定社会保険労務士 郡司 果林氏

IT企業の労務管理、クラウド勤怠&給与導入の専門家。
IT業界歴15年超。「SE」⇒「ITひとり人事」を経て社会保険労務士として独立。

IT企業の人事担当として勤怠管理や給与計算内製化のシステム導入を行ったことにより、給与計算事務にかかるコスト1/5削減を達成。効率化で生まれた時間を活用して衛生委員会の立ち上げなどを行う。

独立後は労働基準監督署相談員等を経て、IT業界の労務管理支援や、クラウド導入支援等を行っている。

著書「ITエンジニアの労務管理」(日本法令)その他雑誌執筆等多数。
WEB連載「ひとり人事の職場計画」(@人事)https://at-jinji.jp/blog/7686/
など


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