派遣会社が釣り求人広告を出す目的と釣り求人を見分ける方法

  • 「応募したらまた釣り求人だった…」
  • 「他の人に決まったと断られたのに同じ求人がまた出ていた…これって釣り求人だよね」
  • 「かなり好条件だけど釣り求人っぽい」

派遣会社の釣り求人に申し込んでしまい、「なぜ、わざわざ本当は応募していない空の求人広告を出すんだ?」とイライラしたことがある人も多いと思います。

結論から言うと、派遣会社が釣り求人広告を出す目的は、派遣登録者を集めるためですね。

なぜなら多くの登録者を集めることで、

  • 派遣会社の規模や信頼を示せる
  • 条件の悪い求人や人気のない求人に派遣社員をあてがう

ことが可能だからですね。

仕事を探している側にとっては迷惑極まりない釣り求人ですが、残念ながら釣り求人に対する罰則の適用や詐欺の立証は難しいため、釣り求人をなくすことはできません。

そこで紹介したいのが、釣り求人を見分ける以下の方法です。

  • 条件が良すぎる求人は慎重に検討する
  • 長期間掲載されている求人は疑う
  • 応募をする前に派遣会社に電話で問い合わせる
  • 実際に応募して派遣会社の反応を見る

この記事を読めば、釣り求人の特徴を理解して怪しい求人の見分け方が分かります。

釣り求人に振り回されず、効率的に派遣の仕事探しができるようになりますよ。

釣り求人とは登録者を集めるための迷惑求人

釣り求人とは、好条件や高待遇をエサにして、登録者を集める目的の求人を指します。

採用予定のない求人なので、応募をしても採用されることはありません。

ツイッターで「釣り求人」と検索すると、「釣り求人のせいで仕事探しがうまく行かない」という経験談がたくさん出てきました。

釣り求人は、本気で派遣の仕事を探している人にとって、迷惑極まりない求人なわけですね。

では、なぜ釣り求人は存在するのでしょうか。

派遣会社が釣り求人を出す3つの目的

派遣会社が釣り求人を出すのは、以下の3つの目的からです。

  1. 登録者数を増やして派遣会社の規模や信頼を示すため
  2. 「人気がなく条件の悪い求人」を埋めるため
  3. 釣り求人を企業のイメージ広告として利用するため

目的ごとに詳しい理由を解説していきます。

1.登録者数を増やして派遣会社の規模や信頼を示すため

派遣登録者数が多いほど、派遣会社の規模や信頼を示せます。

登録者数は派遣会社の規模を表す指標になり、多くの人が登録していることで信頼を得られるからです。

派遣会社を選ぶ際、規模の大きな派遣会社や登録者数が多い派遣会社の方が、安心感がありますよね。

登録者数を増やしたいと思っている規模の小さな派遣会社は、大手派遣会社よりも釣り求人の出ている可能性があるので注意してください。

2.「人気がなく条件の悪い求人」を埋めるため

派遣会社は、「人気がなく条件の悪い求人」を埋めるために、条件の良い釣り求人で人を集めることがあります。

釣り求人を見て応募してきた人に対して、希望の求人は他の人に決まったことにして、代わりに「人気がなく条件の悪い求人」を紹介できるからですね。

就業を急いでいる人は、足元を見られるため注意が必要ですよ。

3.釣り求人を企業のイメージ広告として利用するため

釣り求人を企業のイメージ広告として利用する派遣会社もあります。

好条件の求人は仕事を探している人の目に留まりやすく、たくさんの人の目に触れるため、派遣会社の認知度アップへつながるからです。

知名度の低い派遣会社は、釣り求人をイメージ広告として利用している可能性があるため要注意です。

釣り求人の見分け方

釣り求人を見分けるには、

  • 求人内容をチェックする
  • 求人内容を派遣会社に問い合わせる
  • 実際に登録して派遣会社の反応を見る

といった方法があります。

釣り求人の具体的な見分け方について紹介していきます。

他の派遣会社で同じ内容の求人が出ていないかをチェック

釣り求人は、多くの人に魅力を感じてもらえるような募集内容となっています。

ストレートな言い方になりますが、「釣れなければ意味がない」からです。

例えば、

  • スキル不要で未経験OKなのに高時給
  • 勤務先や勤務時間を自由に決められる

などが挙げられます。

ただし、本当に良い条件で求人募集している場合もあります。

見極め方としては、他の派遣会社でも「同じ内容の求人が出ていないか?」をチェックしましょう。

他の派遣会社と一緒に釣り求人を出すことは考えにくいため、2社以上で同じ内容の求人情報が出ていたら本当に募集している確率は高いからです。

「こんなにおいしい仕事があるの?ひょっとして釣り求人かもしれない」と感じたら、他の派遣会社から同じ求人が出ていないか探してみましょう。

長期間掲載されている求人は疑う

釣り求人かを見分けるためには、求人が長期間掲載されているかをチェックしてください。

なぜなら、イメージ広告代わりに載せ続けている釣り求人の可能性があるからです。

「すでに他の希望者で決まった」と断られたにも関わらず、その後も求人情報が掲載され続けている場合、さらに釣り求人の可能性は高まりますね。

派遣会社に電話で問い合わせる

求人内容だけで釣り求人かを判断することは難しいので、釣り求人を疑う場合は、応募前に派遣会社へ電話で問い合わせてみましょう。

派遣会社は求人の問い合わせに対し、派遣先の名前までは教えてくれませんが、業務内容や条件など具体的に教えてくれることがあります。

しかし、釣り求人だった場合、曖昧な返事や頑なに登録を勧めるだけといった対応に終始するため、釣り求人だと察せられますよ。

実際に釣り求人に応募して派遣会社の対応を見る

派遣会社に電話で問い合わせても釣り求人と判断できない場合は、実際に釣り求人に応募をして派遣会社の対応を確認してください。

派遣会社の対応が以下の対応であれば、釣り求人ではありません。

すでに他の人で決まった

同等またはより良い求人・内容の仕事を紹介してくれた

釣り求人ではない

しかし、派遣会社が以下の対応であれば、釣り求人の可能性大です。

すでに他の人で決まった

条件の悪い仕事・希望していない仕事を紹介してきた

条件の悪い求人・人気のない求人をさばくための釣り求人の可能性大

特別なスキルや資格などが必要ない仕事内容に釣り求人は多い

釣り求人には、特別なスキルや資格などが必要ない仕事内容は多いです。

釣り求人に遭遇したことがある21人に、「どんな仕事内容だったか?」のアンケートを行ったところ、データ入力や事務職といった一般的な仕事内容に回答が集まったことからも分かります。

以下、実際のアンケート結果となります。

仕事内容 回答者
データ入力 6人
事務(一般事務や庶務など) 5人
コールセンターやオペレーター 4人
軽作業(倉庫作業、シール貼りなど) 3人
ルート営業 1人
受付 1人
基盤作成 1人

誰にでも簡単にできる仕事で、好条件・高待遇の仕事は釣り求人に注意が必要なわけですね。

釣り求人に気をつけたいのはWeb媒体の求人

釣り求人に気をつけたいのは、派遣求人サイトや派遣会社のホームページなどのWeb媒体です。

釣り求人に遭遇したことがある21人に、何を通して釣り求人に遭遇したのかアンケートを行ったところ、15人が求人サイトや派遣会社のホームページといったWeb媒体で釣り求人に遭遇したと回答しています。

釣り求人の募集があった媒体

Web媒体に釣り求人が多い理由として、フリーペーパーやチラシなどの紙媒体に比べると、Web媒体の広告費は安いからです。

また、スマホの普及でWeb上の求人が増えたことに比例した結果とも言えますね。

違法な釣り求人の禁止や罰則を与えることは難しい

  • 釣り求人って詐欺じゃないの?
  • 法律で釣り求人を禁止することはできないの?

と思う人もいるかもしれません。

職業安定法第65条8号では、虚偽の条件を提示して労働者を募集することに対して罰則が定められていますし、派遣求人サイトでも釣り求人は原則禁止されています。

結論から言うと、違法な釣り求人の禁止や派遣会社へ罰則を与えることは難しいです。

釣り求人かどうかは求人を出している派遣会社にしか分からないからですね。

さらに、派遣会社側が言い逃れできることから、違法性を問うことも難しいです。

例えば、以下のケースが挙げられます。

  • 採用基準を満たす応募者がいなかった
  • 求人の取り下げを忘れ、長期掲載してしまった
  • 求人を出した時と状況が変わった

求人サイトで釣り求人に遭遇した場合、運営会社に通報することで求人情報を削除してもらえることもありますが、罰則の適用や詐欺の立証は難しいでしょう。

ただし、求人サイトの中にはウィルテックのように、積極的に釣り求人は掲載しない取り組みを行っている求人情報サイトもありますね。

まとめ

釣り求人が存在するのは、

  • 派遣登録者数を増やしたい
  • 条件の悪い求人や人気のない求人をさばきたい
  • 求人を広告として利用したい

という派遣会社側の都合によるものです。

釣り求人を見分ける方法は以下のとおりです。

  • 条件が良すぎる求人や長期間掲載されている求人は慎重に検討する
  • 求人内容を派遣会社に問い合わせる
  • 実際に登録して派遣会社の対応を見る

仕事探しをスムーズに行うためにも、釣り求人には注意してくださいね。

当記事の監修者:坂東大士(ばんどう ひろし)氏
弁護士 坂東大士(ばんどう ひろし)氏

経歴
2009年 関西大学法科大学院 卒業
2011年 司法試験 合格
2013年 大阪弁護士会登録
2019年 澁谷・坂東法律事務所開設所

所属団体
大阪弁護士会労働問題特別委員会
租税訴訟学会
関西圏国家戦略特区雇用労働相談センター雇用労働相談員(2015年度)
東大阪商工会議所会員

著書
『めざそうホワイト企業 経営者のための労務管理改善マニュアル』

セミナー
「コンビニエンスストアのクレーム対応」
「未成年者喫煙・飲酒禁止法」
「長期化しない立ち退き成功法」

弁護士の視点から当記事が法的に問題ないかをチェックしていただいております。

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