派遣先をクビになる理由とは?派遣社員がクビにならないための注意点とクビ宣告後の対処方法

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  • 「同じ派遣先で長く働き続けたい」
  • 「これから派遣社員として働くけどクビにならないか心配」
  • 「派遣は使い捨てのイメージが強く簡単に解雇されそう」

派遣社員はすぐクビになるのではないかと、不安な人も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、勤務態度に注意し、職場の人間関係で問題がなければ、簡単にクビを切られることはありません。

なぜなら、客観的に合理的な理由がない限り、派遣社員をクビにすることは法律で禁止されているからです。

当記事では、

  • アンケート調査による派遣社員のクビ事情
  • 派遣先をクビにならないための注意点
  • 派遣社員をクビになった時の対処法

などについて紹介しています。

この記事を読めば、派遣先をクビにならないために注意すべきことが分かり、クビの不安に怯えることなく前向きに派遣社員として働くことができますよ。

個人的な理由で派遣社員をクビにすることはできない

「オマエのようなヤツはクビだっ!!!」

ドラマや漫画のワンシーンで、ワンマン社長や横暴な上司が叫んでいるのを観たことがある人もいると思います。

結論から言うと、個人的な理由で派遣社員をクビにすることはできません。

なぜなら、派遣社員を契約途中でクビにすることは法律で禁止されているからですね。

ただし、客観的に合理的な理由や、雇用契約を終了せざる得ない特段の事情があればクビにすることができます。

厚生労働省では、「客観的に合理的な理由」を次の5つのパターンに分類しています。

  1. 労働者の労務提供の不能による解雇
  2. 能力不足、成績不良、勤務態度不良、適格性欠如による解雇
  3. 職場規律違反、職務懈怠による解雇
  4. 経営上の必要性による解雇
  5. ユニオンショップ協定による解雇

・・・言葉が難しくてピンと来ない人も多いと思います。

次の章で、派遣社員がクビになる具体的な理由や原因についてわかりやすくご紹介していきますね。

派遣先企業をクビになる理由や原因

派遣先企業は人手が欲しくて、派遣社員を雇っています。派遣社員をはじめからクビにしたいとは考えていません。

しかし、派遣社員をクビにせざるを得ない、やむを得ない場合もあります。

例えば、

  • 派遣先の経営悪化
  • 派遣社員の欠勤や遅刻などの勤怠不良
  • スキル不足
  • コミュニケーション力の低さや勤務態度の悪さが原因の人間関係のトラブル

などが挙げられます。

この章では、派遣先をクビになる理由や原因について解説しています。

派遣社員に問題があってクビになる理由は、欠勤や遅刻・スキル不足・人間関係のトラブル

派遣をクビになったことがある派遣社員31人にアンケートを行ったところ、クビになる理由は、「欠勤や遅刻」「スキル不足」「人間関係のトラブル」が多いことがわかりました。

順位 クビの理由 回答者
1位 派遣先の経営悪化による人員削減 10人
2位 欠勤や遅刻 7人
3位 スキル不足 5人
4位 人間関係によるトラブル 4人
5位 外注や新システム導入で派遣社員が不要になった 3人

1位は31人中10人が回答した「派遣先の経営悪化による人員削減」となります。

しかし、経営悪化は派遣先企業の問題なので、派遣社員自身が防ぐことはできません。

クビになりやすいタイプの人

派遣でクビになりやすいタイプは、

  • 生活が乱れている人
  • 責任感のない人
  • コミュニケーション力が低い人
  • マナーの悪い人

などです。

なぜなら、実際に派遣をクビになる理由で多い、欠勤や遅刻・スキル不足・人間関係のトラブルに繋がるからですね。

派遣でクビになりやすいタイプの人が、クビになる流れは以下のとおりです。

クビになりやすいタイプの人

紹介したタイプに該当する人は、クビになる可能性大なので改善する努力が必要です。

クビになりやすい業種と職種

派遣でクビになりやすい業種と職種は以下となります。

業種 製造業
職種 事務職と製造・作業系

派遣をクビになったことがある派遣社員31人にアンケート調査を行ったところ、クビになった業種で1番多かったのは31人中9人が回答した「製造業」です。

クビになった職種で1番多かったのは、31人中8人が回答した「事務職」で、次いで「製造・作業系」の職種が31人中7人という結果でした。

「就業途中でクビになったら困るから絶対避けたい」という場合は、上記以外の業種と職種を選ぶことをおすすめします。

派遣のクビ宣告前には前兆がある

派遣のクビ宣告前には前兆があります。

派遣でクビになったことがある派遣社員31人に、クビ宣告前に前兆があったかアンケートを実施しました。

クビの前兆

結果、31人中25人はクビの前兆があったと回答しています。

クビの前兆は派遣先からの忠告や業績悪化の雰囲気

クビの前兆は、派遣先からのクビの忠告や、業績悪化の雰囲気や噂によるものが多かったです。

クビの前兆があったと答えた25人に、具体的な前兆を聞いた回答結果からもわかります。

  • 派遣先の上司や社員からクビの忠告があった・・・4人
  • 人員削減の噂があった・・・3人
  • 派遣先の業績が悪化していると薄々感じていた・・・3人
  • 給料カットがあった・・・2人
  • 派遣先の上司や社員と今後についての面談があった・・・2人

クビ宣告は30日前までに行われる

クビを宣告される場合、30日前までに解雇予告が行われます。

なぜなら、労働基準法第20条に、少なくとも30日前に解雇の予告をする必要があると定められているからです。

ただし、次の者については解雇予告の手続きは不要でクビを宣告できます。

  • 日雇い労働者
  • 2ヶ月以内の期間を定めて雇用される者
  • 季節的業務に4ヶ月以内の期間を定めて雇用される者
  • 試用期間中の者

派遣されてから半年は特にクビに注意

派遣されてから半年以内は、特にクビに注意する必要があります。

なぜなら、派遣でクビになったことがある派遣社員31人に、派遣されてからクビになるまでの期間をアンケートしたところ、半数以上の18人が半年以内にクビになっていると回答しているからです。

派遣されてからクビになるまでの期間

しかし、半年以上クビにならなかったら安心というわけではありません。

グラフを見ても分かるように、1年以上契約更新が行われている派遣社員でも、クビになるケースがあります。

契約期間が長くてもクビになる理由として

  • 3年ルール
  • 5年ルール
  • 3年勤務で時給3割アップの義務化

などの影響が挙げられます。

紹介予定派遣や無期雇用派遣でもクビになる可能性はある

紹介予定派遣や無期雇用派遣であっても、一般派遣社員と同じように、やむを得ない理由があればクビになります。

なぜなら、紹介予定派遣や無期雇用派遣であっても、必ずしも雇用の保証がされているわけではないからですね。

また無期雇用派遣も、派遣先との契約解除後に新たな派遣先が見つからずに解雇されたり、整理解雇の対象になったりするケースがあります。

派遣先をクビにならないための注意点3つ

派遣先をクビにならないために注意することは、勤務態度と職場で良好な人間関係を築くことです。

具体的な注意点は以下の3つとなります。

  1. やむを得ない理由以外の遅刻や欠勤はしない
  2. 何度も同じミスを繰り返さない
  3. 周りの人とコミュニケーションを取って良い人間関係を築く

それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。

1.やむを得ない理由以外の遅刻や欠勤はしない

公共交通機関の遅延や病気など、やむを得ない理由以外の遅刻や欠勤はしないようにしましょう。

遅刻や欠勤が多いと周りに迷惑をかけることから、あなたの信用がなくなるためですね。

また、無断欠勤は社会人にあってはならない行為です。即クビになるケースもあるので十分注意してください。

やむを得ない理由で休む場合は、「派遣先の企業」「派遣会社の営業担当者」の両方に必ず連絡を入れましょう。

※参考⇒【見本付き】電話のかけ方や名乗り方は?派遣会社との電話対応マナー

2.何度も同じミスを繰り返さない

人間誰でもミスはしますが、仕事には責任がついてまわります。

同じミスを何度も繰り返さないように注意しましょう。

ミスを繰り返されると、派遣先企業はあなたに仕事を任せるのが怖くなるからです。

任せる仕事がなければ、あなたを雇う意味はなくなります。

「二重チェックをする」「メモを取る」など、ミスをしないための工夫をしましょう。

3.周りの人とコミュニケーションを取って良い人間関係を築く

良い人間関係を築くためには、周りの人と積極的にコミュニケーションを取りましょう。

人間関係のこじれから、派遣先でトラブルを起こしたり仕事に支障をきたすことで、クビにつながる可能性が高まるからですね。

ただし、コミュニケーションといっても特別に面白い話をする必要はありません。

挨拶をしっかりする、笑顔で対応するといった社会人マナーとして基本的な部分を大切にしましょう。

クビを宣告された後の対処方法

クビを宣告された後に取るべき対処方法は以下のとおりです。

  • 残っている有給休暇を消化する
  • 引き継ぎや退職の挨拶をする
  • 手当や保険の申請手続きをする
  • 次の仕事を探す

それぞれの対象方法について具体的に紹介します。

有給休暇を消化しよう

有給休暇が残っている場合は、契約期間中に有給休暇を消化しましょう。

派遣会社の就業規則にもよりますが、派遣社員の場合、有給休暇を買い取りしてもらうことは難しいです。

労働者の権利として、遠慮なく有給休暇取得の交渉をしてくださいね。

必要があれば引き継ぎしよう

指示がある場合は、仕事の引き継ぎをしましょう。

クビになってまで引き継ぎをしたくないかもしれませんが、派遣元の就業規則に記載があれば、退職までの間に必要な業務の引き継ぎを完了しなくてはいけません。

クビでも退職の挨拶はしよう

「クビにされたのになんで挨拶しないといけないんだ!」と思う人も多いでしょう。

気まずいかもしれませんが、クビでも退職の挨拶をしましょう。

退職時の挨拶に決まりはないですが、社会人のマナーとして、お世話になった人には退職の挨拶をすることをおすすめします。

解雇予告手当てをもらおう

派遣元から解雇予告が行われずに解雇された場合、30日分以上の平均賃金が解雇予告手当てとして、解雇される日に派遣元から支払われます。

未払いの場合は、以下の順序で請求を行いましょう。

  1. 話し合い
  2. 内容証明
  3. 労働審判
  4. 裁判

重要なのが、必要事項が記載された解雇通知を書面でもらっておくことです。

解雇通知の書面に必要な記載内容は以下のとおりです。

  • 解雇を言い渡した日
  • 解雇日
  • 解雇される労働者の氏名
  • 使用者にあたる会社名と代表者氏名

解雇通知を書面でもらったら、必要事項の記載があるか確認してくださいね。

失業保険をもらうおう

失業保険は、居住所を管轄するハローワークで手続きを行ってください。

条件を満たしていれば派遣社員でも受給できます。

受給期間や金額については、複雑な計算で算出されるのですが、目安の受給額は賃金日額の50%~80%です。

    【失業保険の申請に必要なもの】

    • 雇用保険被保険者証
    • 雇用保険被保険者離職票-1
    • 雇用保険被保険者離職票-2
    • 個人番号確認の書類
    • 身元確認書類(免許証、保険証など)
    • 写真2枚
    • 印鑑
    • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
    【失業保険を受給できる条件】

    • 雇用保険に加入している
    • 自己都合退職の場合は、離職の日よりも前の2年間に、雇用保険被保険者期間が通算1年以上あること
    • 会社都合退職の場合は、離職の日よりも前の1年間に、雇用保険被保険者期間が通算半年以上あること
    • 働く意志と能力があり、求職活動を行っているのに就業できない状態であること

休業手当をもらおう

派遣先の都合で突然クビになった場合、派遣元での継続雇用を希望しており、なおかつ次の仕事が見つからなければ、派遣元から休業手当をもらうことができます。

休業手当の金額は、平均賃金の6割以上です。

次の仕事を探そう

今後も派遣社員として働きたい人は、他の派遣会社に登録して次の仕事を探しましょう。

クビになる理由にもよりますが、派遣社員側に非があると、派遣会社は次の仕事を紹介してくれなくなる場合もあります。

さらに、クビにされたことに対して嫌な気持ちになっていた場合、気持ちをリセットする面でも効果的です。

他の派遣会社でイチから再スタートを切ることで、営業担当者も変わるためです。

契約期間中であっても次の仕事探しは可能なので、次の仕事を早く見つけたい人は、クビ宣告後すぐに仕事探しを開始してくださいね。

派遣は複数登録も可能です。

※参考⇒ 派遣会社は2~3社登録がおすすめ!複数登録のメリット・デメリットとは?

クビに納得できない場合は専門機関に相談

クビに納得できない場合は、以下の専門機関に相談しましょう。

  • 総合労働相談センター
  • 労働組合
  • 弁護士

専門機関は、相談内容によって使い分けることをおすすめします。

総合労働相談コーナーは「何を相談してもよいのかわからない人」におすすめ

総合労働相談センターとは、労働基準監督署に設置されている職場のトラブルに関する相談を引き受けてくれている専門機関です。

総合労働人材コーナーは、クビを宣告された後、何を相談したら良いのかもわからない人におすすめです。

全国の都道府県380ヶ所に設置されていることから、過去にさまざまな事案に応じた解決方法を相談されていることがわかるからですね。

さらに、国が運営していることから、「無料」「予約不要」「秘密厳守」で相談に乗ってもらえるのもポイントです。

ひとつ注意点としては、問題を直接解決してくれる機関ではないので、解雇の撤回などは期待できません。

会社との交渉を希望する人は労働組合に相談

労働組合とは、労働者の権利を守るための組織です。

会社との交渉を希望する場合は労働組合に相談しましょう。

なぜなら、あなたの代わりに労働組合が会社と交渉を行ってくれるからです。

解雇について争う場合、解雇後であっても労働組合に加入することができます。

派遣社員の場合、個人でも加入できる以下の労働組合がおすすめです。

  • ユニオン
  • 地域合同組合
  • 一般労働組合

解雇の撤回や慰謝料を請求したい人は弁護士に相談

法律をもとに、具体的な解決を期待できるのが弁護士です。

解雇の撤回や慰謝料請求など裁判を通してでも戦いたい場合、弁護士に相談することをおすすめします。

ただし、弁護士への費用も必要となるし、過去の裁判の事例として残るため、どうしても納得がいかない場合のみ考えていきましょう。

派遣社員のクビ事情について派遣の担当者へ聞いてみた

派遣会社の担当者を15年以上続けていて、当サイトの監修者でもある「としぞうさん」に「派遣社員のクビ事情」についてズバリ聞いてみました。

■としぞう氏のプロフィール
2005年に運営開始した人材派遣ブログ「実録!負け組人生!?派遣会社の裏の裏!」の運営者。

派遣会社の現場で日々起こるトラブルの数々をユーモアあふれる語り口調で書いたことで、ブログは書籍化、漫画化もされるほどの人気となる。

クビになる理由で多いのは?
欠勤、遅刻、スキル不足が多いです。

何回くらい遅刻や欠勤をするとクビになる?
常識的に考えてありえない回数や頻度で遅刻や欠勤するとクビになります。

具体的な回数が決まっているわけではなく、派遣会社ごとにルールも異なりますが、週2回以上の遅刻が何度かあるとクビになる確率は高いです。

また、「週に2~3回」のように頻繁でないとしても、毎月1回以上のペースで正当な理由がない遅刻や欠勤が続くと、クビにはならなくても契約更新はされないと思って良いでしょう。

派遣会社が一方的にクビにできるのか?
「仕事ができない」「態度が悪い」といった理由で、派遣会社側から一方的にクビにすることはできません。

派遣会社は、契約期間の途中で派遣スタッフを解雇することができないと派遣法で定められているからです。そのため、派遣スタッフが派遣先をクビになった場合、

  • 派遣スタッフに同等条件の派遣先を紹介する
  • 残りの契約期間、休業手当てを支払う

のどちらかを行う必要があります。

ただし、派遣会社の紹介した案件を「これも無理」「これもできない」と続けて断った場合、紹介できる案件がないのでそこで終了というのはありますね。

派遣社員をクビにする際、モメることも多いのではないか?
派遣社員をクビにする際にモメることはほとんどありません。

クビになることで派遣スタッフが最も困るのは「お金」ですが、派遣会社は、そのお金の問題を解決できるよういくつかの代案を提示できるからです。

例えば、休業手当てがもらえるようにするなどですね。

デキル営業担当者は派遣社員がクビになったら困ることも理解しているため、いくつかの解決案を用意してくれますよ。

まとめ

派遣先をクビにならないためには、以下の点に注意しましょう。

  • 遅刻や欠勤はしない
  • ミスを繰り返さない
  • 良い人間関係を築く
  • クビになりやすいタイプに該当する人は改める
  • クビになりやすい業種や職種があることを理解しておく
  • 派遣されてから半年は特にクビに注意する
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