無期転換はデメリットだらけ!メリットがある転換型の無期雇用派遣はアデコ「ハケン2.5」だけ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年以降、派遣会社に「無期雇用派遣になりますか?」と聞かれることがあります。

しかし、無期雇用派遣を知らない人からすると、

  • 無期雇用派遣ってなに?
  • メリットとデメリットは?
  • 無期雇用派遣になったほうがいいの?

といった疑問もわいてくるでしょう。

派遣会社に登録して働く場合は、「〇カ月」などお仕事ごとに契約期間が決まっていて「有期雇用派遣」と呼ばれます。

それに対して、契約期間が区切られていない派遣を「無期雇用派遣」と呼びます。

結論からいうと、アデコの「ハケン2.5」以外では、登録型の「有期雇用派遣」から無期転換して「無期雇用派遣」にはならないほうがいいです。

無期雇用派遣のメリットがメリットとして機能していなくて、デメリットが多いからですね。

この記事を読めば、派遣会社に「無期雇用派遣はお断りします」と迷いなく告げられるでしょう。

同時にアデコ「ハケン2.5」が、「なぜ、2018年に3,748名が無期転換するほど人気だったのか?」も理解できるようになります。

アデコの公式ページをチェック→http://www.adecco.co.jp/

期間を区切らない派遣である無期雇用派遣は2種類

「無期雇用派遣」とは、期間を区切らない派遣のことです。

無期雇用派遣は2種類あります。

  • 無期転換ルールを使ってなるケース(以下、転換型)
  • 初めから無期雇用派遣で採用されるケース(以下、正社員型)

転換型と正社員型は、同じ「無期雇用派遣」という呼び名でも全く違います。

アデコの正社員型の無期雇用派遣「キャリアシード・エル」と、転換型の無期雇用派遣「ハケン2.5」を例に比較してみましょう。

正社員型 転換型
サービス名 キャリアシード・エル ハケン2.5
派遣会社内での扱い 地域限定型正社員 派遣社員の延長
給与 月額(東京211,000円~) 原則時給維持
ボーナス あり(年1回) なし
給与変動 昇給あり 昇給降給あり
交通費 全額支給 支給(上限3万円

転換型は派遣会社内での扱いが派遣社員の延長なだけあって、給与は時給のままですし、ボーナスもありません。

交通費は支給されますが上限があり、給与は上がるだけでなく下がる可能性も。

正社員型と転換型は全く待遇が違う別物だということが分かってもらえたでしょうか?

大手派遣会社の「特殊な正社員型の無期雇用派遣サービス」について知りたい人は、こちらをどうぞ。

合わせて読みたい

ここからは、正社員型については忘れてください。

正社員型の無期雇用派遣は、選考を経て採用される必要がある、大手派遣会社の特別なサービスだからです。

比較表からは、アデコの「ハケン2.5」は魅力に欠けて見えるかもしれません。

でも、後述しますが、アデコの「ハケン2.5」は一般的な転換型の無期雇用派遣に比べると格段に良い待遇です。

まずは、転換型の無期雇用派遣になる方法といった基礎知識から説明します。

アデコの公式ページをチェック→http://www.adecco.co.jp/

無期雇用派遣になるには無期転換ルールを使って申し込むだけ

転換型の無期雇用派遣になる方法は簡単で、無期転換ルールを使って派遣会社に申し込むだけです。

無期転換ルールは2012年に労働契約法が改正されてできた制度のため説明しておきます。

無期転換ルールとは労働契約法の改正により、同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申し込みによって無期労働契約に転換されるルールです。

引用元:厚生労働省「有期契約労働者の無期転換ポータルサイト」

つまり、無期転換ルールとは、あなたが同じ派遣会社で5年を超えて働く場合に、派遣会社に申し込みさえすれば必ず無期雇用派遣になれるというルールです。

派遣会社は無期転換の申し込みを断れないため、申し込んだのに無期雇用派遣になれないということはありません。

ただし、申し込むには条件があります。

無期転換ルールを申し込むための3つの条件

無期転換ルールを申し込むには以下の3つの条件を満たす必要があります。

  1. 契約の更新が1回以上ある
  2. 同じ派遣会社で働き続けている
  3. 有期労働契約が5年を超えて更新された

2015年に労働者派遣法が見直されて、3年以上同じ会社で派遣として働けなくなりました。(3年ルール)

ですから、1番目の「契約の更新が1回以上ある」は誰でもクリアしているはずです。

2番目の「同じ」派遣会社で働き続けているかはどうでしょう。

「A派遣会社」で派遣の仕事をして、その後「B派遣会社」で派遣の仕事を…というように、派遣会社を変えていると、無期転換ルールが使えません。

ただ、アデコの「ハケン2.5」など一部の派遣会社の制度は例外があります。

3番目の有期労働契約が5年を超えて更新されたというのはどういうことかというと…

契約期間が1年の場合

契約期間が1年の場合は、5回更新することで有期労働契約が5年になります。

5年を超える更新が必要なので、5回目の更新後、6年目の契約に入ると同時に無期転換申し込み権が発生します。

6年目の契約中となる1年間はいつでも申し込み可能となりますね。

契約期間が3年の場合

契約期間が3年ずつなど、5年をまたぐ契約になる場合は、5年経つ前に申し込めます。

1回の契約更新後、2回目の契約期間中に5年を超えるため、4年目から無期転換申し込み権が発生するのです。

4~6年目までの2回目の契約期間中はいつでも申し込めます。

一定の無契約期間がある場合

一定の無契約期間(お休みしていた期間)があると、それ以前の契約期間(働いていた期間)が通算できない「クーリング期間」があります。

たとえば、1年契約で2回更新して3年間働いた後、6カ月以上お休みした場合。

再び働き始めても、お休みしていた期間前の3年間分は通算できないため、あと2年働いても5年にはなりません。

「クーリング期間後」から数えて5年を超えた時に、無期転換申し込み権が発生します。

以前に1年以上働いていた場合はお休みしていた期間が6カ月未満なら、クーリング期間とはならず、それ以前の期間も合算できます。

クーリング期間となる期間は、働いていた期間によって異なるため注意が必要です。

無契約期間の前の通算契約期間 無契約期間
2カ月以下 1カ月以上
2カ月超-4カ月以下 2カ月以上
4カ月超-6カ月以下 3カ月以上
6カ月超-8カ月以下 4カ月以上
8カ月超-10カ月以下 5か月以上
10カ月超~ 6カ月以上

厚生労働省のページより

つまり、9カ月働いてお休みを貰う場合は、5カ月でクーリング期間となります。

できるだけ早く無期転換したい場合は、クーリング期間を超えるほど長く休みをとらないようにしましょう。

ただ、著者としては派遣会社にすすめられたからという理由で、無期転換して無期雇用派遣になるのはおすすめしません。

メリットの割にデメリットが多いからです。

無期雇用派遣に転換するメリットはほぼ無い

転換型の無期雇用派遣のメリットとしてよく挙げられるのは以下3点です。

  • 派遣元が雇用を保証してくれる
  • 同じ職場で3年以上働ける
  • 交通費が支給される

しかし、派遣の場合は必ずしもメリットとは言い切れず、メリットはほぼ無いと言っていいでしょう。

雇用の保障は中途半端

無期雇用派遣になると、働いていない待機期間中も休業手当が支給されるという雇用の保障はあります。

しかし、正社員に比べると雇用の保障は中途半端です。

正社員ですらリストラされる時代、働いていない期間が長くなったら、非正規雇用の無期雇用派遣は真っ先に解雇対象となるでしょう。

パソナは1カ月派遣先が見つからなければ解雇すると、無期派遣従業員就業規則に載せていました。(現在は就業規則から該当部分は削除されています)

「会社が無期雇用の派遣社員に業務を1カ月提示できず、通知して30日たてば退職になる」。パソナヒューマンソリューションズ(東京・千代田)の就業規則だ。

引用元:日経新聞『派遣社員、薄氷の雇用安定「派遣切り」再来懸念も』

そもそも、無期転換の声がかかるほど派遣で働いていれば、雇用保険に加入しているはずです。

雇用保険により支払われる失業給付は年齢や期間などにより、90日~360日、50~80%の金額が受け取れます。

派遣会社から支払われる休業手当は60%ですし、いつ切られるか分からない状態で待機するより、失業給付を受け取って次を探した方が良いでしょう。

同じ派遣先で3年以上働ける「可能性がある」だけ

無期転換しても同じ派遣先でずっと働ける保証はなく、3年以上働ける「可能性がある」というだけです。

同じ派遣先の職場では3年までしか働けないという、いわゆる3年ルールを回避できるということです。

同じ職場で働き続けられるのは、今の職場が気に入っている人にとってはメリットに見えるかもしれません。

ただ、派遣の場合はアルバイトや契約社員とは異なり、無期転換しても必ずしも今の職場で今の条件のままずっと働けることにはなりません。

無期転換を行う場合、派遣会社は派遣先に1~3割の単価アップの交渉をします。


2017年11月30日の日経新聞の記事ではパーソルテンプスタッフ、マンパワーグループ、アデコ、東京海上日動キャリアサービス(東京・新宿)の4社の事務派遣について書いてあります。

大手4社が無期転換によるコストの自社負担が難しくて値上げ交渉を始めた以上、ほかの派遣会社も追随していることは想像に難くないでしょう。

さて、今までと全く同じ作業をしてもらうのに、派遣先はあなたに1~3割多くの支払いをしたいでしょうか?

あなたの単価がアップしてしまう無期転換を機に、派遣切りにあう可能性が高まります。

無期転換ができるようになり、実際に派遣切りされた人は後をたちません。

もしも派遣切りされなくても、1~3割高い単価になる以上、全く同じように仕事ができるとは限りません。

派遣先が元を取るため、業務が追加される可能性が高まります。

幸運にも無期転換した時に今までどおりの働き方ができたとしても、無期雇用は派遣会社との関係です。

派遣先の都合でいつでも派遣を切られて別の派遣先に職場が変わってしまう可能性はあります。

あくまで、「同じ職場で3年以上働ける可能性がでてくる」だけであり、無期転換したからといって同じ職場で同じように働き続けられるわけではないのです。

無期転換で単価がアップしても時給は上がらない

派遣会社が待期期間の支払いにあてるための単価アップなため、あなたの時給は上がりません。休業期間がなければ、単価がアップしてもあなたには1円の特にもなりません。

交通費は支給されるが手取りが増えるとは限らない

無期雇用派遣になると交通費が支給されますが、手取りが増えるとは限りません。

パソナのように交通費が支給される代わりに、時給が下がる派遣会社もあります。


交通費は非課税のため、交通費を足した給与額が以前と同じなら、所得税分はプラスになるかもしれません。

でも、残業代や有休分の賃金は時給をもとに計算されます。

年収や生涯賃金で見ると、交通費が増えたからといってプラスになるとは限らないのが現状です。

また、転換型の無期雇用派遣は交通費に1万円までなど、上限が定められます。

上限額を超えた交通費は自腹になります。

無期雇用派遣は派遣先を選べず遠方の職場になる可能性もあるため、交通費が支給されてもマイナスになる可能性があるのです。


以上のように、転換型の無期雇用派遣はメリットがメリットとして機能していない状態です。

さらに、純粋なデメリットもあります。

無期雇用派遣に転換するデメリット

転換型の無期雇用派遣になるデメリットは4つあります。

  • 派遣先を自由に選べない
  • 正社員雇用が遠のく
  • 時給が下がることもある
  • 辞めにくい

派遣先を自由に選べない

無期転換すると、今までの有期契約の働き方とは異なり、派遣先を自由に選べなくなります。

派遣会社から雇用されているため、指定された派遣先を断りにくいのです。

ある程度の希望は聞いてくれますが、希望に合った派遣先が無い場合は希望に沿わない派遣先を指定されることもあります。

しかも、職場環境が良い派遣先は有期契約の登録型の派遣社員がこぞって応募するため、職場環境が悪い派遣先を紹介されやすいのです。

派遣先を気に入っていても、急に派遣先を変更される可能性もあります。

派遣のメリットである自由に派遣先を選ぶ権利が無くなるのは、大きなデメリットと言えます。

正社員雇用が遠のく

無期転換すると、正社員雇用が遠のきます。

転換型の無期雇用派遣は正社員ではありません。契約期間が無期に変わった非正規雇用です。

派遣会社は安い給料で好きに使える転換型の無期雇用派遣を正社員にすることはありません。

派遣先も、もしも正社員を前提として来てもらうなら紹介予定派遣を選びますから、転換型の無期雇用派遣を正社員にはしないでしょう。

いずれ正社員になりたいと考えている人には転換型の無期雇用派遣はおすすめできません。

時給が下がることもある

派遣会社によりますが、無期転換すると時給が下がることもあります。

先ほど交通費の章で説明した、時給を60円下げたパソナはもちろん、ほかの派遣会社でも時給を下げているところもあります。

仕事量や責任が増える、派遣先が変わって業務内容に変更があるなど、はっきりした理由があれば給与が上がる可能性はあります。

でも、あくまで派遣先や派遣会社の意向に左右され、着実に給与が上がる出世とは縁が遠いと言えます。

時給交渉はできますが、一旦下がった時給は滅多なことでは上がりません。

無期転換するか迷っている時は、時給が下がらないかを確認し、下がるようなら無期転換は見送るのがおすすめです。

辞めにくい

無期雇用派遣は契約期間満了が無いため、辞めにくいのも特徴です。

派遣先がどうしても合わない場合でも別の派遣先には変わりにくく、本気で辞めたいなら自主退職になります。

自主退職になるため、転職時の履歴書に「派遣契約満了」は使えず「一身上の都合」と書かなければなりません。

一身上の都合による退職の場合は転職の面接で理由を聞かれ、前職の派遣会社に問い合わせが入る可能性もあります。

退職時にこじれると転職活動に響くかもしれません。

正社員が会社を辞めるときと同じ、誠意ある退職方法を選びましょう。

契約によって退職時のルールは異なりますが、派遣会社の担当者に退職希望日の1ヶ月以上前に直接会って、退職の意思を伝えると良いですね。

気軽に辞めることができないのは無期雇用派遣のデメリットです。


デメリットは全体的に見て、派遣の良さが無くなるという点でしょう。

メリットらしいメリットが無い無期転換ですが…アデコの「ハケン2.5」だけは別です。

唯一おすすめできる転換型の無期雇用派遣はアデコ「ハケン2.5」

アデコの「ハケン2.5」は一般的な転換型の無期雇用派遣とは一線を画していて、おすすめできます。

なぜなら、以下の特徴があるからです。

  • 派遣先変更の2週間前までなら、いくつかの候補の中から仕事を選べる
  • 派遣先での直接雇用を希望すれば、サポートも受けられる
  • 原則として現在の時給維持
  • 有期雇用派遣に戻れる
  • 交通費は純粋に上乗せ

無期転換した場合のデメリットが無くなります。

また、応募基準が無期転換ルールよりも緩いのも特徴です。

アデコのみならず、どの派遣会社で就業されている方であっても、現在の職場で2.5年以上継続して、派遣就業されている方

引用元:アデコ公式ページ

アデコの「ハケン2.5」に応募する条件は3つです。

  1. どの派遣会社でもOK
  2. 同じ職場で2.5年以上継続
  3. 現在も同じ職場で派遣就業中

選考を通過すると無期雇用派遣としてアデコに入り、交通費を支給してもらえます。

アデコでは2018年に、3,748名が無期転換しました。

YouTubeでは3分弱でアデコの「ハケン2.5」を分かりやすく説明しています。

アデコに限らずどの派遣会社でも2.5年働いていれば応募できます。

できるだけ早く、条件のいい無期雇用派遣になりたい人にアデコの「ハケン2.5」はおすすめです。

アデコの公式ページをチェック→http://www.adecco.co.jp/

もしもあなたが20代~30代で事務職につきたいなら。

特殊な正社員型の無期雇用派遣サービスであるアデコ「キャリアシード・エル」がよりおすすめです。

こちらの記事も読んでみてくださいね。

合わせて読みたい
  • このエントリーをはてなブックマークに追加