【飲食業界から他の業種や職種へ転職した理由ランキング】男女259人アンケート調査

比較的就職がしやすく、やりがいも大きい飲食業界。

しかし実際に働いてみた結果、「やっぱり自分には合わない」と転職する人も少なくありません。

そこで今回は、飲食業界から他の業種や職種に転職した259人にアンケート調査を実施し、「転職理由」をランキングにしました。

また、「飲食業界の経験が活かせるスキル」や「飲食業から何の仕事に転職したか」も紹介していきます。

現在、飲食業界で働いていて転職を考えている人や、飲食業界からの転職で何をアピールすればいいかわからない人は、参考にしてみてください。

【調査概要】

  • 調査対象:飲食業界から異業種や異職種に転職した人
  • 調査日:2021年6月29日~7月18日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査人数:259人(女性142人/男性117人)

飲食業界からの転職理由1位は「勤務時間への不満」

まず飲食業界から異業種や異職種に転職した理由を尋ねました。

回答数上位7位までをランキング形式で紹介します。

食業界からの転職理由

1位は「勤務時間への不満」です。

2位以下は「収入を増やしたい」「他の仕事がしたい」と続きます。

4位には「勤務日・休日への不満」が入っており、「勤務時間や出勤日・休日」に不満があって転職した人が多いとわかります。

8位以下には「スキルアップしたい」「人間関係」「手荒れがひどくなったから」なども入りました。

では具体的な回答を紹介します。

1位 勤務時間への不満

  • 夕方から深夜にかけて営業している店だったので、家族や友人と生活リズムが合わず、昼間に仕事をしたいと思ったから(女性、25歳で転職)
  • 不規則な勤務時間が体力的にきつくなってきたので転職しました(男性、35歳で転職)
  • 転職した理由は時間です。飲食業界で働いていたときは、朝から夜まで仕事で、なかなか帰れなかったので(女性、50歳で転職)

飲食業界から異業種・異職種へ転職した理由1位は「勤務時間への不満」でした。

「シフトで不規則な勤務」「長時間労働」「昼夜逆転の生活」がつらかったと回答した人が多数。

長時間労働については「8時前から、遅いと22時頃まで」「仕込みの時間もあり、勤務時間が長い」などの体験談が寄せられました。

「出産したので、昼間しか働けなくなった」と、ライフステージにあわせて転職した人も。

「不規則な生活で体を壊した」という人も複数いました。

2位 収入を増やしたい

  • 給料が仕事量に対して割に合わないと思ったから(男性、24歳で転職)
  • 正社員になれず、給料が安くて生活が厳しかったため(女性、28歳で転職)
  • 収入を上げたいと思ったから(男性、36歳で転職)

2位は「収入を増やしたい」です。

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」で産業別の賃金を見ると、「宿泊業、飲食サービス業」の賃金は産業別でもっとも低くなっています。

参照:厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査

収入に不満を感じ、転職を決意した人が多いとわかりました。

また「年収があがりそうにない」「昇給しにくい」など、「なかなか昇給しない」ことへの不満を挙げた人もいました。

3位 他の仕事がしたい

  • もともと違う仕事を希望していましたが、その会社には落ちてしまいました。再度チャンスがあったので、転職しました(男性、22歳で転職)
  • 本当にやりたいことを見つけたから(男性、25歳で転職)
  • カフェでの製パン担当から、保育士に転職しました。将来的に、食と子どもを繋ぐ仕事がしたかったので(女性、32歳で転職)

3位になったのは「他の仕事がしたい」でした。

「他にやりたい仕事が見つかった」「他の業種も経験してみたいと思った」「もともとやりたかった仕事に挑戦した」などのパターンがありました。

「自分の才能に気がついた」という人も。

「目標とする仕事のため専門学校に通いながら、つなぎとして飲食業で働いていた」という回答もありました。

4位 勤務日・休日への不満

  • まったく休みが取れず、週休2日きちんと休める職業がいいと思ったから(女性、27歳で転職)
  • 休みが少なく、体力的に限界だったからです(男性、29歳で転職)
  • 周りの人と休みが合わなかったからです(女性、39歳で転職)

4位には「勤務日・休日への不満」がランクイン。

「休みがとりにくい・少ない」「土日に休みがほしくて」「周りと休日があわない」という回答が多く寄せられました。

周りと休日が合わないことについては、「若いときは気になりませんでしたが、年齢を重ねるにつれてつらくなってきた」という声も。

また「急なシフト変更」「毎回電話で呼び出されるシフト」への不満を挙げた人もいました。

急に勤務日が変わったり呼び出されたりしたら、プライベートの予定が立てられなくてツライですよね。

5位 体力的にツライ

  • 立ちっぱなし動きっぱなしで体力がもたなくなったから(女性、27歳で転職)
  • 体力的に立ち仕事がつらくなった(男性、29歳で転職)
  • 40代50代の自分を想像したときに「長く続けるのは体力的にも厳しい」と思った(男性、32歳で転職)

5位にライクインしたのは「体力的にツライ」です。

「立ち仕事がツライ」「重労働」という回答が目立ちます。

「朝から深夜に及ぶ就業形態に、健康面での不安を感じた」「体力的に、いつまでも続けるのは難しいと考えた」など、長く続けられない仕事だと感じた人も。

実際に、身体を壊したという人もいました。

6位 店舗の業績悪化・休業

  • 勤めていた飲食店が閉店したため(女性、28歳で転職)
  • 業績悪化から先がないと感じたため(男性、33歳で転職)

6位は「店舗の業績悪化・休業」でした。

「勤務先が休業・廃業したから」「勤務先の業績が悪く、不安になったため」という人が目立ちました。

転職先として飲食業界以外を選んだ理由としては「安定した業界がいいと思った」「他の業界でも通用する経験を積みたいと思った」などが挙がりました。

7位 接客のストレス

  • 接客の仕事に疲れ果てたから(男性、27歳で転職)
  • 理不尽なお客様とのやりとりに疲れてしまったためです(女性、31歳で転職)

7位は「接客のストレス」でした。

とくに目立ったのが、飲食店で働いていた人からの「お客様から迷惑行為を受けた」「理不尽なことを言われて、強いストレスを受けた」という回答です。

また「駐車場で待ち伏せしたりと、ストーカーのようなお客様がいた」など、身の危険を感じて転職した人もいました。

飲食業界の経験が活かせるスキル1位は「コミュニケーション能力」

次に「飲食業界で身についた、異業種・異職種でも活かせるスキルはなんだと思いますか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

上位5位までをランキング形式で紹介します。

飲食業界の経験が活かせるスキル

1位はダントツで「コミュニケーション能力」となりました。

2位以下は「接客スキル」「効率を考えて動く」と続きます。

「コミュニケーション能力」「接客スキル」「協調性」など、「対人スキル」が多くランクインしました。

6位以下には「笑顔」「忍耐力」「体力」などが入っています。

では上位に挙がったスキルが飲食業以外のどんな場面で役立つのか、具体的な回答をもとに紹介します。

1位 コミュニケーション能力

  • 営業職でコミュニケーション能力が役立っています(男性、23歳で転職)
  • 私は医療職に就いたので、患者様と接する際のコミュニケーション能力が生かせていると思います(女性、27歳で転職)
  • どんな仕事でも人があってのことなので、その人が何を求めているのかを読むスキルはとても役立つと思います(女性、45歳で転職)

第1位は「コミュニケーション能力」でした。

「コミュニケーションスキルはどの業界・職種でも役立つと思う」という回答が多数。

「職場でいじめられない」「職場の人とすぐに仲良くなれるため、質問しやすい」という回答も。

営業や商談についても「商談が成立しやすい」「新規のお客様でも緊張せず話せる」という体験談が寄せられました。

2位 接客スキル

  • 相手がお客様でも同僚でも、接客で培った笑顔や気持ちのいい対応は役に立つ(女性、23歳で転職)
  • お客様への対応の丁寧さが、どんなところでも活きると感じるから(男性、33歳で転職)
  • 接客のない仕事のほうが少ないとおもいますし、そもそも職場間での人間関係も接客みたいに空気を読むものだと思うから(女性、38歳で転職)

2位は「接客スキル」です。

「笑顔でハキハキと対応する」「お客様を観察し、望んでいることを推測する」といった経験が役立ったという人も多くなりました。

具体的には「電話対応」や「必要なものを提案すること」に役立つという声が寄せられています。

お客様対応だけではなく、職場での人間関係づくりに役立つという回答も複数ありました。

3位 効率を考えて動く

  • 効率的に仕事ができると早く作業が終えられるので、残業せずに帰宅できます(女性、20歳で転職)
  • まず作業効率を考えるため、どの仕事においても再現性がある(女性、25歳で転職)
  • 一気にやることが増えたとき、「今一番優先すべきことはなにか」を判断できる(男性、31歳で転職)

3位にランクインしたのは「効率を考えて動く」です。

飲食業では、同時に複数の料理をつくったり、ピーク時間に効率的に動けるよう準備したりします。

そのため「効率や段取りを考えて動く力」「優先順位をつける力」が身についたという人も多くなりました。

「医療職で役立っている」「どの仕事でも役立つと思う」という回答が寄せられています。

4位 協調性

  • チームワークの必要な仕事だと、飲食で働いていた時の協調性が役に立つと思います(女性、25歳で転職)
  • 周りを見ながら自分が何をすべきか考えながら動けること。他の仕事でも応用できると思います(女性、30歳で転職)

4位になったのは「協調性」でした。

複数スタッフが働く飲食店ではチームワークや連携が重要なため、協調性が身についたという人も多くなりました。

「業務の分担が身についた」「周りを見て、遅いところやフォローすべきところに気づけるようになった」という回答も。

「共同のプロジェクトを進めるとき」や「係で業務を行う際」に協調性を活かせているという声が寄せられています。

5位 言葉づかい・マナー

  • 言葉遣いが正しいと好感を持ってもらえるから(男性、21歳で転職)
  • 敬語とマナーさえ身につけていれば、電話対応や営業にも生かせるから(男性、28歳で転職)
  • 会話から、相手を思いやる気持ちが表現できる(女性、42歳で転職)

5位には「言葉づかい・マナー」がランクイン。

「敬語がきちんとつかえる」ことを挙げた人も目立ちました。

「どんな職場・シチュエーションでも役立つ」「電話対応や接客がある仕事に役立つ」という回答が多く寄せられています。

転職先が直接の接客がない事務職であっても、電話対応は必要になることが多いので、正しく丁寧な言葉づかいは役立ちそうですね。

飲食業界から転職した仕事1位は「事務職」

続いて「飲食業界からどんな仕事に転職したのか」を聞きました。

飲食業界から転職した仕事

1位は「事務職」となりました。

2位以下には、接客スキルやコミュニケーション能力が活かせそうな「接客・販売職」や「営業職」も入っています。

では5位までの具体的な仕事例を紹介します。

1位 事務職

  • EC通販サイトの事務職(女性、25歳で転職)
  • 不動産関係の事務職(女性、33歳で転職)
  • 法律事務所の事務職(男性、49歳で転職)

「飲食業界から異職種への転職先」第1位は「事務職」でした。

「医療機関」「不動産」「建築・土木」「物流」「福祉・介護」「メーカー」「商社」など幅広い業界が挙がりました。

事務の種類も「医療事務」「営業事務」「経理」「総務」などさまざま。

なお事務職に転職するにあたり「仕事をしながら、専門学校と通信の短大で経理の勉強をした」という人もいました。

2位 接客・販売職

  • 家具の販売職(男性、21歳で転職)
  • 携帯電話の販売(男性、32歳で転職)
  • 登録販売者(女性、37歳で転職)

2位は「接客・販売職」です。

「アパレル販売員」「スーパーマーケットのレジ」「脱毛サロンのスタッフ」など、さまざまな職種が寄せられました。

中には「登録販売者」という、資格が必要な販売職に転職した人も。

「飲食の接客業に疲れてしまったが接客業はやりたかったので、以前から興味のあったアパレルの店員に転職した」という回答もありました。

3位 営業職

  • 広告媒体の営業職(男性、35歳で転職)
  • 生命保険会社の営業職(女性、27歳で転職)
  • 国産カーディーラーの営業職です(男性、23歳で転職)

3位になったのは「営業職」でした。

業種としてはメーカーや不動産関係、金融関係が目立っています。

飲食業を経て営業職に転職することについて、「明るく人と話せるので、会話が多い職業に活かせると思った」「接客のスキルは役立つと思いました」という人も多くいました。

4位 製造職

  • 電子会社のピッキング・納品(女性、23歳で転職)
  • 電子部品の製造スタッフ(男性、25歳で転職)
  • 製造業の機械オペレーター(男性、39歳で転職)

4位には「製造職」がランクイン。

「自動車部品」「食品メーカー」「印刷業」などの製造現場に転職した人も多いとわかります。

飲食業でつちかった「衛生管理」「段取り力」「スピード」が活かせるという意見も。

「タクト(工程作業時間)に合わせて早く仕事をこなせる」という回答もありました。

5位 医療系専門職

  • 放射線技師(女性、23歳で転職)
  • 管理栄養士(女性、34歳で転職)

5位にライクインしたのは「医療系専門職」です。

看護助手・歯科助手など資格が必要ないものから、准看護師など資格が必要な職種まで挙がりました。

「資格をとって、専門職に就きたかった」という理由で転職した人もいました。

飲食業界から転職した方法ランキング

最後に、飲食業界から転職をした方法について聞いたところ、回答は以下のようになりました。

飲食業界から転職した方法

1位は「ハローワーク」で、2位以下を引き離しました。

「転職サイト」「求人誌」「企業に直接応募」など、自力で転職活動をした人もいた一方で、「ハローワーク」「転職エージェント」「派遣会社」など、担当者のサポートを受けられる方法で転職した人も多くなりました。

転職活動は孤独になりがちですし、異業種・異職種への転職は勝手がわからないことも多いので、サポートを受けられると心強いですね。

「知り合いからの紹介」「昔の同僚に誘われて」など、コネを使って転職した人も32人いました。

あなたに最適な転職エージェントや転職サイトをお探しの方は以下でも検索できますので、ぜひご活用下さい。

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まとめ

飲食業界から異業種・異職種に転職した259人にアンケートを行った結果、転職理由1位は「勤務時間への不満」となりました。

「長時間労働」や「休日のとりにくさ」「不規則な勤務で身体がツライ」といった理由で、「異職種に転職したい」と考えた人が多いとわかりました。

「接客自体は好きだが、飲食業の接客には疲れた」という人も。

異業種・異職種で活かせるスキルとしては「コミュニケーション能力」「接客スキル」など、対人スキルが多くランクイン。

コミュニケーション能力や接客スキルはどんな職場でも活かせる、という意見も多く寄せられています。

転職先としては事務職のほか、「接客・販売職」「営業職」も多くなりました。

転職の手段としては、「ハローワーク」が「転職サイト」を上回りました。

異業種・異職種への転職にあたっては、不安なことや疑問も多いもの。

ハローワークや転職エージェントでは「担当者のサポートを受けられるので、心強い」「アドバイスがもらえて、アピールできるポイントが明確になる」などのメリットがあります。