【接客業から異職種に転職した理由ランキング】経験者500人アンケート調査

接客スタッフは、ショップ・アパレル・飲食・美容・ホテルなど幅広い分野で活躍しています。

店舗などで直接顧客と接するので、顧客から感謝の言葉を受けたり、自分の接客が売上につながっていることを感じられたりとやりがいの多いお仕事ですよね。

一方で接客の仕事をするうえで悩みをかかえ、異職種への転職を考える人も。

とはいえ「接客業の経験しかないけど、異職種に転職できるのかな」と不安な人も多いのではないでしょうか。

今回は接客業から異職種に転職した500人を対象にアンケートを実施し、「接客業から転職した理由」や「異職種への転職が順調だったか」を聞きました。

【調査概要】

  • 調査対象:接客業から異職種に転職した人
  • 調査日:2021年6月8日~21日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査人数:500人(女性352人/男性148人)

接客業から異職種に転職した理由1位は「接客のストレス」

まず接客業から異職種に転職した理由を尋ねたところ、結果は以下のようになりました。

上位10位までをランキング形式で紹介します。

接客業から異職種へ転職した理由

1位になったのは「接客のストレス」でした。

2位以下は「勤務日時への不満」「他職種に挑戦したい」と続きます。

転職理由のアンケートで上位に入ることが多い「人間関係」は8位となりました。

なお11位以下には「転職時に接客業の求人が少なかったから」など、「接客業を続けたかったができなかった」という人もいました。

では具体的な回答を紹介します。

1位 接客のストレス

  • ずっと笑顔で接客することに疲れてしまった(女性、23歳で転職)
  • クレーマーや態度の悪い人への接客に疲弊した(男性、30歳で転職)
  • 接客業は気を使って神経がすり減ると感じたから(女性、39歳で転職)

接客業から異職種への転職理由第1位は「接客のストレス」でした。

とくに「笑顔でいることに疲れた」「クレーム対応がつらかった」「お客さんの愚痴や八つ当たりに嫌気が差した」と答えた人が目立ちました。

中には「接客のストレスから体調を崩した」という人も。

接客に大きなストレスを感じて「お客さんと直接関わらない仕事に変わりたい」と、転職を考えた人が多いようです。

2位 勤務日時への不満

  • 長い拘束時間、不規則なシフトといった勤務体制への不満がきっかけでした(男性、26歳で転職)
  • まとまった休みを取りにくくプライベートの予定も立てられないので、カレンダー通りに休みたいと思ったから(女性、29歳で転職)
  • 接客業をしているときは子どもの運動会などに参加できなかったので、土日休みの職種に転職しました(男性、33歳で転職)

2位は「勤務日時への不満」です。

「拘束時間が長い」「不規則な勤務」「休日が少ない」「土日や年末年始に休みにくい」などの不満から転職を決意した人が多数。

具体的には「日によって違うが、10時出勤で23時退勤。休憩は1時間、休日は月5日」「ひどい時は始発~終電まで仕事をした日も。休日出勤もあった」などの体験談が寄せられました。

「採用面接時は土日休み可能という話だったが、実際には周りに気を使ってしまい休みづらかった」という声も。

「結婚や子どもの誕生をきっかけに、勤務日時が合わなくなった」という人も多くいました。

3位 他職種に挑戦したい

  • プログラミングに興味を持っていたため(男性、28歳で転職)
  • リラクゼーションの仕事をしていたのですが、健康の土台は食にあると悟り、農業がやりたくなりました(女性、39歳で転職)
  • 接客業である程度の職位まで昇進できたので、他の業界も経験してみたくなった(男性、41歳で転職)

3位になったのは「他職種に挑戦したい」でした。

「もともとやりたかった仕事に挑戦した」「働く中で他の仕事に興味を持ちはじめた」という回答が多数寄せられました。

転職先の職業は、保育士、公務員、新聞記者、事務職、営業、製造業などさまざま。

もともと持っていた資格を活かして転職した人もいれば、「勉強して介護関係の資格をとった」など、転職のために働きながら資格の勉強をした人もいました。

4位 体力的につらい

  • 体力仕事であったため疲労の蓄積が著しく、体調を崩したので事務職への転職を考えた(女性、27歳で転職)
  • 立ち仕事が嫌だったから(男性、28歳で転職)
  • 体力的に立ちっぱなしの接客がつらくなったからです(女性、42歳で転職)

4位には「体力的につらい」がランクイン。

「立ちっぱなしでの勤務や、重い荷物を運ぶのがつらい」「不規則な勤務で身体がついていかなかった」という回答が多く寄せられました。

「年齢も考えて体力的に一生できる仕事ではない」「40代にさしかかり、体力的に夜勤と立ち仕事が少しずつ苦になってきた」という回答も。

年齢を重ねたときに、さらに体力的に厳しくなると考え、転職を決めた人が多くいました。

5位 収入をアップさせたい

  • 営業でもっと稼ぎたかった(男性、25歳で転職)
  • 収入が少ないので、収入アップのために転職しました(男性、27歳で転職)
  • 時給が他の業種と比べると安いから(女性、30歳で転職)

5位にライクインしたのは「収入をアップさせたい」です。

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」で産業別の賃金を見ると、「宿泊業、飲食サービス業」の賃金はもっとも低く、賃金の増加も緩やかで収入が上がりにくいことがわかります。

参考:厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査

「仕事内容や勤務時間がハードなわりに、収入が少ない」と不満を感じ、転職を決意した人が多いとわかりました。

また「アルバイトで収入が不安定だったので、固定給の仕事に変わりたかった」という回答もありました。

6位 長く続けられない

  • 接客業も楽しかったが、デスクワークのほうが将来的に長く働けそうだと思ったから(女性、23歳で転職)
  • 接客の仕事は「何歳になっても続けられる」というイメージがなかったため、なるべく長く続けられる仕事をしたかった(女性、28歳で転職)
  • 接客業だと対個人営業になるので、定年まで続けられるか不安があり転職しました(男性、30歳で転職)

6位は「長く働ける仕事がしたい」でした。

「接客の仕事は長く続けられない」「接客業は年を重ねると需要が減る」「25歳を過ぎたころから、年齢を気にするようになった」などの意見がありました。

ちなみに厚生労働省の令和元年雇用動向調査では、 産業別の離職率で「宿泊業・飲食サービス業」が離職率1位となっています。

参考:厚生労働省 令和元年雇用動向調査(再集計完了後の統計)

接客業で長く活躍する人もいますが「離職する人が多い」「長く活躍しているロールモデルが周りにおらず、将来像を描きにくい」などの理由で、「長く働けない」と感じる人が多いのかもしれません。

4位の「体力的につらい」でも意見があったように、「年齢があがったときに、身体がついていかないだろう」と感じる人も多いと思われます。

7位 接客に向いていない

  • 内向的な性格の為、接客が向いていなかった(女性、23歳で転職)
  • お客様に悪絡みされることが多かったです。気にしない性格ならいいのですが、表情に出てしまうので向いていないと思いました(男性、25歳で転職)
  • 接客業をしてみて、向かないと思ったから。一度も仕事を楽しいと思わなかった(女性、28歳で転職)

7位は「接客に向いていない」でした。

「自分の感情を出さずに笑顔でいるのが向いていない」「もともと人見知りだから」など、働いてみたものの接客業との相性が良くなかった人も多いようです。

笑顔で合わない仕事を続けるのは苦痛ですよね。

「対人関係は苦手だったが、正社員採用されたのが接客業だったから」働いていたという人も。

「接客業の奥が深くて、自分のキャパが限界だった」という回答もありました。

8位 キャリアアップのため

  • 資格をとってそのスキルを利用したいと思った(女性、22歳で転職)
  • キャリアを考えたとき、身につくスキルに限界があると思った(男性、26歳で転職)
  • 会社に頼らず自分で自由に仕事ができるスキルを身につけたかったから(女性、26歳で転職)

「キャリアアップのため」が8位になりました。

「手に職をつけたくて」「スキルアップしたかった」という回答が寄せられました。

具体的な転職先は事務、営業、電気工事関係など。

資格をとり、その資格を活かして転職した人もいました。

9位 人間関係の悩み

  • 店長がよく怒るので(男性、25歳で転職)
  • ハラスメントに耐えられなくなった(女性、26歳で転職)
  • 社長のえこひいき。悪天候や猛暑の日に店舗周りの草取り、毎日ごみ当番とトイレ掃除をさせられました(女性、27歳で転職)

9位は「人間関係の悩み」です。

メジャーな転職・退職理由のひとつですね。

「ハラスメントやいじめ」「上司や同僚との関係に疲れた」「上司と意見が合わない」という意見が目立ちました。

同じ店舗で働くスタッフが少人数であったりすると「馴染めない」「人間関係がツライ」と感じたときに、逃げ場がないのかもしれません。

10位 将来への不安

  • 接客業の将来性に限界を感じたから(男性、27歳で転職)
  • 30歳になったとき「毎年若い社員たちが入社してきて、自分はどうなっていくのだろうか」という不安に苛まれた(女性、33歳で転職)
  • 店の業績が悪く将来性に不安を感じたため転職を決意しました(男性、34歳で転職)

10位は「将来への不安」でした。

「業界や自分の将来に不安を感じる」という回答が寄せられました。

「勤務していた店舗が休業して不安を抱いた」「今後自分の職種がなくなっていくのではと不安になった」という人も。

不況の影響を受けやすい接客業だけに、社会情勢の変化に大きな不安を感じたのでしょう。

なお11位には「安定した仕事につきたかった」という回答が入りました。

接客業から異職種への転職が順調だった人は71.0%

続いて「接客業から異職種への転職は順調でしたか」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

接客業から異職種への転職は順調だった?

「順調」「まあ順調」と答えた人が71.0%で、7割を超えました。

「異職種への転職って難しいのでは?」と不安を感じている人も多いでしょうが、実際は多くの人が転職に成功しているのですね。

では「順調だった人」「大変だった人」別に、具体的な回答を紹介します。

転職活動が順調だった人の理由

  • 派遣会社を通しての転職で、紹介のされ方や仕事先が決まるまでの早さがよかったです。住まいの相談にも乗ってもらえて助かりました(男性、25歳で転職)
  • 接客業で店長を経験していたことから、コミュニケーション力やマネジメント力を評価していただき、2か月で4社から内定を得た(女性、26歳で転職)
  • ハローワークで「事務」「土日祝日休み」などの希望を伝え、すすめられた会社に応募したところ、即採用が決まったため(女性、35歳で転職)

転職活動が順調だった人からは「接客業の経験が評価された」という回答が多く寄せられました。

具体的には「ホテルから不動産業への転職。ホテル業界で15年以上経験を積んでいたので、多少の業務負荷には耐性があると判断されたと思う」「教育業界への転職。接客の経験が保護者対応などに役立った」という体験談がありました。

また「派遣会社やハローワークを通じて、スムーズに転職できた」「家族や友人を通じて転職した」など、公的機関や専門家、周りの人たちのサポートを得て転職に成功した人も多数いました。

転職活動が大変だった人の理由

  • 接客業をやめて手に職をつけるために、三年間学校に通いました。20代半ばからの通学や勉強はとても大変でした(男性、29歳で転職)
  • 事務職に転職するために簿記や秘書検定などの資格を取ったが、求人数が少ないうえ経験者優遇が多く、思うように仕事が見つからなかった(女性、36歳で転職)
  • 年齢が40代だったこともあり、正社員としての就職先が見つからず不安定な契約社員などで働くことになりました(男性、43歳で転職)

転職活動が大変だったという人からは「未経験での転職はハードルが高かった」という意見が多数。

経験者優遇だったり年齢制限があったりして採用に至らず、苦労した人が多くなりました。

経験がないため「希望の給料で雇ってくれるところがなかなか見つからなかった」という回答も。

仕事が見つからずに「退職後、1年10ヶ月無職だった」という人もいました。

接客業から異職種へ転職してよかった人は91.6%

最後に「接客業から他の職種に転職してよかったですか」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

接客業から異職種へ転職してよかった?

「よかった」「まあよかった」が合わせて91.6%で、9割を超えました。

多くの人が接客業から異職種への転職に満足しているとわかります。

転職活動が大変だった人からも「転職してよかった」という回答が多く寄せられました。

では具体的な回答を紹介します。

転職してよかった理由

  • 気の使い方が違うので、同じ時間仕事をしていても、疲労感が全然違います(女性、24歳で転職)
  • 給料が毎年上がるし、土日に休めるからです(男性、26歳で転職)
  • デスクワークは座っていられるし、電話やメールでの対応は対面よりも楽に感じる(女性、37歳で転職)

転職して良かった理由としては「規則正しい生活ができ、土日に休める」「待遇がよくなった」「ストレスが減った」「体調管理がしやすい」「やりがいを感じる」などが挙げられました。

「給与がグンとあがったわけではないが、休日が増えて残業も前に比べ少なくなった」と、給与と勤務時間のバランスに満足している人も。

「子どもの予定に合わせられる」「自分のペースを取り戻せたので、趣味の時間など自分の人生を充実させられるようになった」と、プライベートが充実しているという人も多くいました。

転職してよかったとは思わない理由

  • 自分の思っていた以上に営業がつらく、向いていないと思ったから(男性、25歳で転職)
  • 嫌になって離れたのに、結局「接客したいな」なんて思ってしまうこともある(女性、30歳で転職)
  • 一から習うのが大変だったから。結局、接客業に戻りました(男性、37歳で転職)

転職してよかったと思わない理由としては「接客業のほうが楽しかった」「新しい仕事が大変だった」などが挙げられました。

接客から「職場での会話禁止」の製造に転職して、「コミュニケーションや人と関わる大切さを痛感し、転職は大失敗でした」と答えてくれた人も。

転職してあらためて「自分は接客が好きだったんだ」と気づいた人も多いようです。

「事務職でも残業しないといけない雰囲気」など、転職先が思っていた環境とは違っていた人もいました。

異業種への転職なら転職エージェントや転職サイトの活用もあり

接客業から異業種への転職をお考えの方は、「転職エージェント」や「転職サイト」を活用するのもひとつの選択肢です。

両者とも、「仕事内容」「福利厚生」などはあらかじめ絞って選ぶことができますし、転職エージェントであれば、「職場環境」「待遇」「休みやすさ」なども担当者を通して事前に知ることができるからです。

あなたに最適な転職エージェントや転職サイトは以下から検索できますので、ぜひご活用下さい。

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まとめ

接客業から異職種に転職した経験をもつ500人にアンケートをしたところ、接客業から転職した理由第1位は「接客のストレス」でした。

「笑顔を絶やさないこと」「クレーム対応」などに疲れ、転職を決意した人が多数いました。

「異職種への転職が順調だったか」という質問には、7割以上の人が「順調だった」「まあ順調だった」と回答。

「接客業の経験が評価された」「ハローワークや派遣会社のサポートがあった」という体験談が寄せられています。

異職種への転職だとわからないことも多いので、専門家の力を借りられると心強いですよね。

最後に「異職種に転職してよかったか」と聞くと、9割以上の人が「よかった」「まあよかった」と答えました。

一方で異職種に転職してから「接客が好きだった」「接客のほうがおもしろい」と気づく人も。

接客は好きだけれど「収入」「勤務時間」などへの不満から転職を考えているのなら、条件を満たす「別の接客業」を探すのも選択肢のひとつです。